暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
92話:休暇とは一体何だったのか
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が、すぐに小さな笑みを浮かべた。
「なんだお前、結構乗る口だったか?」
『まぁそこそこ、と言ったところです。それで前々から興味あった…その、ディケイダーに乗ってみようかと』
「なるほどな〜」
休暇にバイクを走らせるのは、俺もよくやるな。だから気持ちはわからんでもない。と指を顎に当てて言う士。
「だがまぁ、あまりいい相談とは言えないな」
『え?』
「俺のバイクはスペックは高い方だが、基礎となる機能は地球のそれだ。ミッドのバイクみたいに、安全機能がわんさかくっついてはいないから、運転するならそれなりの覚悟しなきゃならんぞ」
『そ、そうなんですか?』
「だから借りるなら、確かヴァイスの奴が一台持ってた筈だからそれ借りてこい。あいつメンテの方もかなり凝ってるから、走りやすさや性能は保証できるぞ」
なるほど、と士の言葉に頷くティアナ。
しかし士の心境は今、とてつもなく喜びでいっぱいであった。
それは何故か。理由は一つ、ティアナが自らのバイクに興味を持ってくれたからだ。そう、仮面ライダーの乗るバイク≠ノ。
ライダーであり一ライダーファンである士は、自らが乗るバイクに誇りを持ってるし、わかる人には自慢だってしたいのだ。このバイクのどこが素晴らしく、どこがカッコいいのかを。半日ぐらいかけて。
だがまぁ、だからと言って誰かを乗せる訳にはいかない。ただでさえ下手な事をすればとてつもない速度を叩きだすマシンで、さらに言えばミッドのバイクに比べ安全性が保障されていないのだ。
士と一緒に乗るというのもあるのだが、士はいつも通り仕事であり休暇はない。よってディケイダーを貸し出す訳にはいかないのだ。
『わかりました、すいません急な話で…』
「いやいや、しかしまぁいつか乗せてやるよ。その時は一時間ぐらい講習の時間を取らせてもらうが」
『は、はぁ…わかりました、楽しみにしてます』
「おう、休暇楽しんで来いよ」
少し嬉しそうに返事をしたティアナは、士との通信を切った。ティアナの顔が消えたモニターを見て、ふぅとため息をつきながら背もたれに体を預けた。
久々に心躍った、そんなニヤケ顔が止まらない彼だが、自らの空腹に気づくとすぐに立ち上がり食堂へ向かった。
そんな彼の姿を見た数人の局員は、驚いた表情で後にこう語った。
『あの士さんがスキップしてた』
『なんか見たこともないような笑みを浮かべていた』
その後、この時の士の心境がどんなだったのか、という話がバックヤードスタッフの中で広まった。
「ハンカチ持ったね。IDカード、忘れてない?」
「えっと、大丈夫で
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