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リリなのinボクらの太陽サーガ
浄化
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その結果、最終的に断られようが構わない。急いで他の医者を探すまでだ。

家のインターホンを鳴らすと、ヴィータの返事が聞こえた。その後、扉を開いてヴィータが顔を出してきた。

「ただいま、ヴィータ」

「うぉっ!? おかえり、兄ちゃん! みんな〜! サバタ兄ちゃんが帰ってきたぜ〜!!」

家全体に響くようにヴィータが声を張った途端、ドタドタと騒がしい音を立ててネロが飛び出してきた。なぜそこまで慌ててるのかは知らんが、俺の姿を見た途端に安堵の表情を見せた所から、知らない間に心配をかけていたのかもしれない。ただ、何故か凄まじく赤面しているのだが……そこまで体力を消耗するなら急がなくても良いのに。
そこから庭で木刀を素振りしていたシグナムや、台所に入ろうとしていたシャマルと攻防を繰り広げていたザフィーラもここに集まって帰還を喜んでくれた。そして家主たるはやてはというと、玄関に立つ俺の姿を見つけた瞬間、無言のままゆっくり近づいて来て、マフラーごと抱え込むように抱き着いてきた。

「…………おかえり……サバタ兄ちゃん」

そう呟くとはやては、顔を押し付けるようにして力を強める。ほんの二日間出かけてただけで、ここまで寂しく感じてしまうとは……それほど依存が激しくなってしまったのか?
だがそれはいずれ解決すれば良い。今はマキナの話をしなければ……。

「ただいま、はやて。戻って早々悪いが大事な話がある。全員居間に集まってくれないか?」

「ええよ。それに私達もサバタ兄ちゃんに伝えなきゃあかん話があるし、丁度良い機会や」

はやてが周りにいる騎士達に目配せし、静かに騎士達は頷いていた。何を話すつもりなのかわからないが、こっちの経過報告と同時に伝えてくれるようだ。一応、あまり時間はかけられないが……。

その後、ここまで連れて来てくれたすずかとノエルも流れで含めた、八神家全員が居間に着席。ある意味家族会議な光景の中、俺はミッドチルダでグレアム達と闇の書の今後に関する会談をした事や、フェイト達の裁判が“裏”の根回しのせいで危険な状態であった事、逆転のために“向こうにいた知り合い”の協力の下、アレクトロ社に潜入した事などを短く簡潔に伝えた。
会談の時の話をしている間、はやて達はなぜか苦笑いの混じった表情をしていたのだが、それは置いておこう。裁判の話では、管理局のアレな面を聞いて怒り半分呆れ半分という感じだった。それで行う事にした潜入任務の話の時、ネロが「それでこそ兄様!」とか言って称賛してきたが……問題はここからだ。

「それでアレクトロ社が開発していたSEEDの証拠を求めて調査した所……それは心臓の近くに埋め込む装置だった。SEEDは他者の遺伝子を反生命変化させて利用する事で、使用者にその遺伝子元の人間の能力をコピーするのだが……
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