浄化
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してきて私を呼んだのはピンク色の魔力光に白いバリアジャケットの少女。その特徴に当てはまるのは私の知り合いでは一人だけ……そう。
「なのは! こっちの世界まで来てくれたの?」
「うん、フェイトちゃん! また会いたくて思わず来ちゃったよ!」
着地するラプラスをよそに、なのはと私は再会を喜んでいた。天真爛漫な笑顔を見せてくるなのははその後、私の近くにいた姉さんやアルフにモニター越しの母さん、クロノに挨拶をしてくれた。それは人として当たり前の行為で嬉しいんだけど……流れでそのままマキナにも言葉をかけてしまった。
「あなたとは初めて会うね。初めまして、私は高町なのは。名前を教えてくれるかな?」
「……………」
「ええと……あ、あれ? 私とお話してくれないの?」
「な、なのは……その子は……」
知らないとはいえ、ちょっとこれは見過ごせない。だから私はなのはの腕を引いて、皆と少し離れた位置に連れてきた。彼女は困惑してるみたいだけど、世の中には無自覚で人を傷つける状況がある事を伝えなければならない。
「フェイトちゃん? 急にここまで私を引っ張ってくるなんて、どうしたの?」
「なのは、落ち着いて聞いて。マキナは……」
「あの子マキナちゃんって言うんだね。うんうん、それで?」
「マキナは……話せない」
「……………………え? い、今……なんて……?」
「アレクトロ社の実験に利用され続けたせいで、あの子は声を出せないんだ。だからなのは……さっき『お話してくれないの』と言ってたけど、それはマキナにとって酷な事を強いてしまってる事になるんだ」
「そ、そんな……じゃあ私、知らなかったとはいえマキナちゃんに酷い事を言っちゃってたの!?」
「そう……なっちゃうね。ごめん、なのは。もっと早く私が気付いておけば……」
「フェイトちゃんは悪くないよ、私が一方的に先走っちゃっただけだから……。私……マキナちゃんに謝ってくる!」
思い立ったら即行動、と言わんばかりになのははマキナの所に駆け寄ると、彼女の前で頭を下げて「ごめんなさい!」と声を大にして謝っていた。すぐに自分の過ちに気付いて謝ったなのはの姿を見て、マキナは……。
ぐにぃ〜♪
「ふぇっ!?」
なのはの頬を引っ張っていた。なんか伸縮性があって餅のようによく伸びていた。
「ふぁ、ふぁひははぁん! ほっへ、ふぃっはんはいふぇ〜!?」
どうやらなのはは『マキナちゃん! ほっぺ、引っ張んないで〜!?』と言ってるみたい。手足をバタバタしているなのはの頬をしばらく堪能するとマキナは手を放し、彼女の手の平に指で文字を書いていた。
『コレデ、アイコ』
「うぅ〜、ジンジンするぅ。で、でもこれでチャラにしてくれるん
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