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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
後継者
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ら話しても大丈夫でしょ」
「そういうわけなので、何でも聞いてください」
ジンからそう返された一輝は、少しの間額に頭を当てて考える。まずは何を聞くべきなのか、そしてどれだけの事情を知っている必要があるのか。
「まずは、そうだな・・・ジンが後継者を見つけないといけない理由はなんだ?」
「近々、僕とペストが“ノーネーム”を抜けるからです」
「その理由は?」
「私の目的のためには、殿下たちの側についたほうがいいからよ」
「あー、そういう・・・確かに、太陽に復讐しようと思うと、こっち側じゃ無理だよなぁ」
もう二人に一輝が知っていることに対して驚く様子はない。
いったいどこで知ったのかはわからないのだが、それでも知ることのできる機会はあった。黒死病がひろまった原因を知っていれば思いつくことではあるし、一時魔王連盟側である湖札と行動を共にしていたのだ。
「抜けるのはいつの予定?」
「一輝さんと湖札さんの喧嘩の最中に浚われた、ということにする予定です」
「なるほど、そうなるのか・・・」
そして一輝も、ジンたちが兄妹喧嘩をすることを知っていることに対して何の驚きもない。まあ、問題のレベルの差もあるのだが。
「じゃあ最後に。なんで俺なんだ?血筋的には、耀になるだろ」
「・・・それは、どこで知ったんですか?」
「まあ、いろいろと筋はあったけどな・・・ちゃんと聞いたのは、俺の先代に、だ。高橋示道、ってわかるだろ?」
「・・・・・・はい、全盛期の“ノーネーム”において、プレイヤーだった人です。それはもう、たくさんの魔王を従えていました。・・・一輝さんの先祖だったんですね」
「どうにも、そういうつながりで俺は召喚されたっぽい」
ジンが過去を懐かしむように瞳を閉じ、語る。
「とても自由な方でした。自由で、勝手で、なのに一度親しくなってしまうとだれも憎めなくて・・・陰陽師なのに剣と拳で戦ったり、それなのに知識が豊富だったために本当にたくさんの魔王を隷属させていった・・・そんな人でした」
「まあ、そうみたいだな。ついでに言うと、あいつは幹部職でもなんでもなく、最後までただのプレイヤーだった。そこの子孫に継がせるのは、ちょっと問題だろ」
「確かに、そういう面では問題です」
ジンははっきりとそう伝え、
「ですが、耀さんはまだコミュニティのリーダーとしてやっていくには、足りないものが多い・・・そう、思います」
「なら、それをお前が教えればいい」
「僕たちが抜けるといえば、全力で止められますよ」
ごもっともである。耀に限らず、十六夜も飛鳥も黒ウサギも、このコミュニティにいるほぼ全員が、その行動を止めるのは間違いない。
「ですから、その選択肢はありません。なら、血筋を無視してでもその素質がある人に任
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