暁 〜小説投稿サイト〜
問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
チームバトル
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身近なのは一輝君か十六夜君で、どっちもかなりの相手ではあるんだけど、一輝君は競争力が高すぎるし、十六夜君もなんだかんだで一途だし・・・

「・・・悲しくなってくるから、考えるのはゲームの後にしましょう」
「どうかなさいましたか?」
「いいえ、何でもないわ。ただちょっと、自分の恋愛経験のなさに絶望してしまっただけで」
「・・・よろしければ、今度相談に乗りましょうか?これでもあなたの十倍は長く生きているので」

あら、意外・・・でも、エルフだというならあり得ることなのかしら。
そして、それだけの経験があるなら、自分のことだけじゃなくてあの辺りのことも聞けそうだし・・・

「それなら、お願いしようかしら」
「では、お茶の用意をしておきますね!」

彼女はそう言いながら再び矢を射ってくる。今度は意識をそらさずにそれを見ていると、射られた矢が分裂していく。なるほど、それで弓なのにあそこまで同時に向かってきたのね。これが彼女のギフトによるものなのか、それとも弓の力なのかはわからないけど・・・そこは、とりあえず気にしなくていい。

「『燃えなさい』!」

もう一度まとめて燃やし尽くし、彼女との距離を確認して、肩に乗っているメルンにアイコンタクトをとる。この距離なら、たぶん行けるはずよね。
というわけで、走る。

「・・・は?・・・・・・・・・って、ちょっと!?」

急に走り出したことに驚いたのか何なのか、少しの間ぽかんとしてくれた間にだいぶ距離を詰めることができた。で、あとは・・・

「?一にして全《ワンフォーオール》」
「メルン!」
「はい!」

その言葉と同時に放たれた矢が一気に増えたので、メルンに穴を作ってもらい、そこに落ちることでやり過ごしてから再び走る。

「ああもう、その子たちも厄介ね・・・!」
「私のかわいい仲間たちだもの。強いにきまってるじゃない。」

そういいながらギフトカードに触れて、水樹の幹を取り出す。ペルセウスのギフトゲームでこれの本体を使って大立ち回りしたことはあるけど、幹で戦うのは初めてね。といっても、一輝君の戦い方からヒントを得たのだけれど。

「『水を!』」
「?一体何を・・・」

まあ、急に水樹の幹から大量の水を出せばその反応になるわよね。けど、その隙は決定的よ?

「『凍れ!』」

続けて宝玉に命じて、その水を一気に凍らせる。出来上がるのは、超巨大な、分厚い氷の壁。
うーん、やっぱり一輝君のようにはいかないわね・・・コッペリアの時、一輝君は本当にきれいに、空気の一つも入れないで作っていたもの。そうじゃなくても、形もきれいだった。まあ、うん。一輝君にやり方とかを教わってなかったら、もっと酷かったと思うのだけど。

「巨大な氷の壁、ですか。まさか、それ
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