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Fate / the beelzebub comes.(魔王来たりて)
第2話 槍の騎士(ランサー)
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原因はどうあれ、発動してしまった以上誓約に逆らう事が出来る筈もなく、俺は大人しく槍を納める事になっちまった。

・・・まぁ、元から逆らえる様な生易しいモンじゃねぇんだがな。

「・・・・。」

―――数分後、俺は敵である筈の連中と焚火を囲む羽目になっていた。


ジュ〜・・・ジュ〜・・・

・・・クソ、良い匂いがしやがる!

・・・・・・そういえば、英霊になってこの方、まともな飯を食った覚えがねぇな・・・
バゼットは料理なんて出来ねえし・・・ま、生前もまともな食い物を食ってた訳じゃねぇがな。

「・・・後は此処に天日塩を振り掛ければ出来上がりだ。ホイッ!」

「おっと!」
受け取った川魚は、ジュ〜ジュ〜と美味そうな音を立て、香ばしい香りを立ち昇らせている。

「・・・ま、折角だから熱い内に戴―――――」

ゾクリ!
っ!?・・・な、何だ今の悪寒は!?

背後から、かつて感じた事の無い程の濃密な殺気が・・・

「ランサー・・・こんな所で何をやっているのですか・・・ア・ナ・タ・は!?」

「ゲェ!?バゼット!?」

振り返れば、地獄の底から響いてくる様なハスキーボイス――――怒れる大魔神、我がマスター、バゼット・フラガ・マクレミッツが
草むらからゆっくりとお出ましになった。


ヤベェ・・・すっかり忘れちまってたぜ・・・
















(バゼットサイド)

「急に念話の連絡が取れなくなったと思ったら、敵の施しを受けていたとは・・・・・呆れて物も言えませんね。
 ・・・さて、覚悟は出来ていますか、ランサー?」

パキ・・パキキ・・・

指の関節を鳴らしながら、私はランサーに斬り抉る戦神の剣(フラガラック)を見舞うべくゆっくりと近付いて行く。

「ま、待てバゼット!?話を聞いてくれ!」

「弁明は仕置きが終わった後にゆっくりと伺いましょう・・・では覚悟は出来ましたか?
 小便は済ませましたか、ランサー?神様にお祈りは?部屋の隅でガタガタ震える準備はOK?」

「眼光が尋常じゃねえ!?」

此処から先は言葉は不要・・・

斬り抉る戦(フラガラッ)―――「ちょっと待て。」なっ!?」
振り上げた筈の私の右腕は、いつの間にか隣に近付いていた紅い男に掴まれて止められていた。

「クッ!?」

私はとっさに腕を払おうと振り上げようとするが―――――

ダメだ・・・動かない!?
魔術で強化した私の膂力でもびくともしないとは・・・

「お前達に話があるんだ、ランサーをボコるのはその後にしてくれ。」

「って、オイッ!?助けてくれんじゃないのかよ!?」

「マスターとサーヴァントの親睦を深める機
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