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Fate / the beelzebub comes.(魔王来たりて)
第2話 槍の騎士(ランサー)
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最優先だ。セイッ!」
次々と釣り上げて、程なく俺の隣にこんもりと川魚の山が出来上がっていた。

「・・・シリウス様、その位にしておいた方がよろしいのでは?」

「いや、もう少し要る。・・・調度お客さんも来た事だしな。」

「えっ!?」

俺が視線を向けた先には、深紅の槍を持ち鋭い殺気をこちらに向ける蒼い獣が立っていた。
















(ランサーサイド)

「出て来いよ、そこに居るのは分かっているんだ。」

「・・・チッ!」
桁違いの魔力を感じたってんで偵察に来て見りゃ、着いて早々に見つかっちまうなんてな・・・
これじゃマスターに何言われるか分かんねぇぜ。

俺は陰から様子を伺うのを諦め、樹の陰から月明かりが当たる場所へと移動する。

マスター(バゼット)に知らせなきゃなんねぇんだが・・・魔力阻害(ジャミング)でも掛かってやがんのか、上手く念話が繋がらねぇ。

あの、いかにも魔術師風な女がやってやがるのか・・?

「テメェ・・・何のサーヴァントだ・・・剣士(セイバー)か?弓兵(アーチャー)か?」

「・・・さて、どうかな?剣士か弓兵か・・・或いは魔術師(キャスター)かもしれんぞ?」
チッ・・・ま、流石にまともに応える訳は無えわな。

だが、ある程度は予測は可能だ。

こんなに存在感のある奴が暗殺者(アサシン)とは思えねえし、理性のある事から狂戦士(バーサーカー)の線も無い。

「そう言うお前は槍兵(ランサー)か・・・分かりやすいな?」

「フン・・・ぬかせ!この愛槍を見れば一目瞭然だからな、その程度じゃ驚きゃしないぜ?」
俺は愛槍ゲイボルグを構え、臨戦態勢を取る。

「クク・・・」

ッ!?
「テメェ・・・何でコッチを向きやがらねぇ!?俺を馬鹿にしてやがるのか!?」

「別にそんなつもりは無かったんだがな・・・ヨッと!」

「って言うか、いい加減釣りを止めやがれ!どう見ても釣り過ぎだろ、そりゃ!?」

「俺にとってはこれ位が適量なんだが。」


・・・・・・・・・・・・な、何だと!?

奴は俺を横目(無視した訳では無いみたいだが)にしながら、釣りを続けている。

「何でサーヴァントのテメェが飯食いやがんだよ・・・・・あ〜、クソ!何か気が削がれちまったぜ。」
真面目にやってんのが馬鹿らしくなってきやがった。

「そんな事よりお前も一緒に飯喰わないか?・・・少し聞きたい事もあるしな。」

・・・・・・っ!?何だと!?

ウッ・・クソ・・・駄目だ、殺意が勝手に霧散しちまう・・・・何でこんな時に“誓約(ゲッシュ)”が発動しちまうんだよ!?
発動条件は満たしてねえ筈だぞ!?


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