第23話 Machination 2
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ュでガネッサへと接近する。
この感覚を、ガネッサは経験したことがあった。
あれは、カズトとの戦闘時。負けることはないと、たかをくくっていた自分に、力の差を見せつけた少年。
だからこそ、もう油断もしなければ、相手を侮りもしない。
ラナの武装はグローブにブーツの二つ。明らかに接近戦重視の物。形状は全く違うが、本質的にはサテライザーやカズトと同じだ。攻撃範囲は、せいぜい手足の延長線程度。
ーだったら……
二つの鎖を操作し、後方7メートルほどの場所にアンカーを突き刺し、それを利用して後ろに飛び退く。それによって、ラナの拳はガネッサを捉えることなく、空を切った。
そして、新しく作り出した3つの鎖を操作しラナへと追撃する。
速度は今までの2倍。普通ならば直撃コースだが、ラナには鎖の軌道が見えていた。だからこそ、真っ向からアンカーを、
「ハァッ!」
殴り壊した。それにはガネッサも少し驚いたが、何しろカズトのような前例があるゆえ、驚いただけだ。すぐに平静を取り戻す。
「やりますわね。田舎の女にしては。」
「貴女こそ。ここまでやるとは思わなかったであります。」
お互いに油断せず、ジリジリと距離を詰める。
「当たり前ですわ。ここを何処だと思ってますの?」
そう言うと、ラナはまるでガネッサを挑発するように、クスリと笑いながら言った。
「さぁ?どこでありましょうかね?」
ビキッと、ガネッサの顔に青筋が入る。
まるで、自分たちのことなど他愛ない者。そう言われた気分になったのだ。
だから、本気を出した。
四つ展開した鎖は、それぞれが別々の速さで同時にラナへと襲いかかる。
全て同じ速度ならば避けるのは容易かっただろう。
だが、タイミングをずらされ避けきれず、弾ききれず、それがラナの体の各所に直撃する。
ズガガガン??
派手な音と共に、ラナが膝をつく。周りの生徒がどよめき、勝負はついたかのように見える。だが、その中でも、ガネッサとサテライザーの二人だけは、緊張をとかなかった。
理由は簡単。ガネッサには今の攻撃が
直撃したというのは、見た目だけだとわかっているからだ。
そして、サテライザーには、ラナの目が、負けた者の目には見えなかったからだ。
「フゥ………」
ゴキリと首を鳴らし、不敵に笑う。もう一度拳を構えた。
「行くでありますよ。」
そして、ラナの姿がブレた。
その速度はまるでアクセルのもの。速すぎてガネッサでは追いつけないのだ。
「くっ、だったら??」
追いつけないのなら、追いつかなければいい。問題は追いつくことではなく、攻撃を当てることなのだ。
全方位へと束縛の鎖を展開し、全体へと攻撃をかける。これならば当たる。
そのはずだった
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