第23話 Machination 2
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「いやぁ、ご迷惑をおかけしました。」
ぺこりと頭を下げながら、カズトはヒイラギ、アーサーと共に遅めの朝食を取っていた。因みにバーガークイーンではない。二人がいるのは、特例で許してもらったからだ。
「迷惑かけたのはこっちだよ!本当に大丈夫だったの??」
「ああ、平気平気。もう腹の傷も治ったし。」
腹部の辺りを摩りながら、ニヤリと笑った。実際は、完全に傷が塞がったわけではなく、表面の組織だけを無理矢理繋ぎ合わせて、見た目だけ大丈夫なようにしているのだ。
「で、ヒイラギさんは大丈夫だった?」
「私は平気だよ。軽い打撲程度だったから。」
「そっか、よかったよ。」
安心したようにカズトは微笑む。
その笑顔は、元気なカズトにしては、あまり見せないような優しい笑み。
それは、同性であるアーサーですら一瞬見惚れるような魅力を放っていた。
「どうしたよ、二人とも。」
ボーッとしている二人に、カズトが言うと、どちらも現実に帰ってくる。
「平気か?」
「へ、平気平気??全然問題ないよ??」
少し顔を赤らめてはいるが、本人が平気と言うのならば、きっとそうなのだろうと、カズトは納得していた。
ふと、昨日のおかしな少女のことが思い出される。彼女はあの後どうなったんだろうか?
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その頃のサテライザーは、グラウンドの茂みで、自分のクラスの体育を見学していた。本当は参加しなければならないのだが、彼女はいつもサボっている。
「それでは、今日は簡単な模擬戦をしてもらいます。」
担任のその掛け声で、二人の生徒が出てくる。1人は、カーニバル二年生1位になった、ガネッサ・ローランド。 いや、その後サテライザーに倒されたので、実質2位なのだが、その顔は自信に満ち溢れている。
そちらは別にいい。実力もある程度は知っているからだ。
気になるのはもう1人の方。カズトを運命の相手などと言った女。ラナ・リンチェン。彼女の顔も、自信に満ち溢れ、負けるわけがないと言っているようだ。
正直言って…気に食わないのだ。
「それでは、始め??」
教師の掛け声と共に、二人の武装が展開される。ガネッサの方は毎度お馴染みの『束縛の鎖』
対して、ラナ・リンチェンの武装は簡素なものだった。両手両足に付けられた銀のブーツとグローブのみだった。
だが、その武装には無駄な装飾などは一切無いが為に、その強靭さを表している。その武器は、名を『四念』と呼ぶ。
ガネッサが鎖を飛ばし、ラナを攻撃する。その鎖の動きは、以前戦ったときよりも格段に進化しており、今ならすべてを避けきるのは、カズトにも難しいだろう。
しかし、ラナはそれをやってのけた。襲いかかる4つの鎖を軽々と避け、ダッシ
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