parallel world7−『真の闇』−
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ダークは、その闇を喰らった。
次々と闇で象られた獣達がダークに襲い掛かるが、ダークの一睨みだけでその形状はブレ、次の瞬間には喰われた。
それぞれが下級のとはいえ神に匹敵する力を持った化け物達の軍勢。
その軍勢をダークは、汗一つ掻かずに鎮圧していった。
「んだよ、結構期待してたんだが……弱っ」
喰らう度に力が増す。
消費よりも回復が勝っている為、最早ダークの体は永久機関と化していた。
天界で妙な瘴気を感じ取り、地上へと降りてみれば、至る所で闇で象られた化け物共が暴れていたのだ。
世界の時は止まっていた。闇の獣も止まっている生命に手出しをする事は出来ないらしく、何かを探すように地上を荒らしまわっていたのだ。
いざ殲滅しようかと化け物達の前に躍り出てみれば、化け物達は最初からダークを狙っていたかのようにダークに襲い掛かってきた。
覆ることの無い実力差も知らずに。
「はぁ……めんどくせ、一気に喰ってやろうか」
グラグラと体を揺らし、闇の獣達を睨み付ける。
それだけで再び獣の形はブレ、ダークは闇の獣を喰らっていった。
__視界の端で、何かが光った。
「うぉあっ??」
眼の数センチ前を闇の塊が通り過ぎる。
咄嗟に急ブレーキを掛け、空へと飛翔した。
発生源を探せば、それはすぐに見つかった。
「……随分といきなりレベルが上がったな。こりゃ面倒そうだ」
「面倒では無いだろう。お前はどうせすぐに死ぬ」
現れた『 』は、ダークを睨み付けた。
ダークも薄々、『 』の存在には勘付いていた。
周囲の世界を行き来する巨大な気配は、ダーク程の存在なら気付くのは容易だった。
故に、ダークも『 』を警戒していた。
「……別に、殺される筋合いは無いんだが」
「今のお前に無くても、先のお前にはある」
「先の事で命狙われてもなぁ……」
ポリポリと頭を掻き、刀を構える。
『 』が、腕を振るう。
突如発生した荒れ狂う黒炎がダークに迫り、その直前で掻き消される。
今度はダークの体から闇が噴き出し、『 』を喰らうために近寄ろうとするが、さらに濃密な闇に飲み込まれる。
お互い、一歩たりとも動かない。
天変地異レベルの力の応酬は続く。
片や常識の範疇を大幅に超えた力を手にした闇神。
片や世界の総てを管理する絶対の管理者。
二人の力は拮抗し__数分後、それは途切れた。
「−−ッ??」
ダークの闇を掻い潜った力の塊がダークに迫り、その?を掠める。
そのまま突き進んだエネルギーの塊はダークのビルに当たって暴発し、その巨大な影の上半分を丸ごと消し飛ばした。
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