parallel world7−『真の闇』−
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「ぐあっ??」
その強大な余波はダークの体を打ち、背を焼く。
その影響でダークの闇は一時的に途切れ、その隙を塗ってこれでもかというほどの力の本流が押し寄せてくる。
「クソッ??」
咄嗟に全身から闇を放ち、力を喰らってゆくが、喰らい切れなかった力がダークの眼前に迫った。
眼前でマグマすら蒸発させそうな熱を放つ力の塊が光を放ち、ダークの右眼を焼いた。
「っぐぉぉぉぉああっ??」
コンマ一秒も掛けずに全身を闇で包み、そのまま闇に溶ける。
目標を失った力の本流はそのまま暴発を止めず、辺り一帯を火の海に包んだ。
「……っ!」
ダークは必死に息を殺した。
光の届かない暗闇に身を隠し、更に闇に体を溶かしている。
常人が視認するのはまず不可能だ。
だが、『 』レベルの存在ならば見つける事も可能だろう。
奴は異常だ。一介の生命が辿り着ける範疇を越え過ぎている。
自分も大概だが、奴はそんなレベルでは無かった。
途中まで拮抗出来ていた事すら、奇跡に等しいのだ。
瞼を閉じ、闇を介して『 』の動向を探る。
未だ煙の晴れていない戦場を探り、『 』の気配を探す。
−−反応無し。
−−反応無し。
−−反応無し。
−−反応無し。
しらみつぶしに辺りを探っていく。
だが、『 』の気配は全くと言っていいほど無い。
__消えたのか……?
そう過程を立て、一先ずは安心して自分の周辺に意識を戻した。
−−反応二つ。
「っあ"あ"ッ??」
「落ち着いて、ダーク君」
咄嗟に放った闇は『ソイツ』の掌に当たり、そして消えた。
「……アルマ?」
「……やあ、『直接会うのは初めて』だね。君を助けに来た」
神妙な顔つきで、アルマが答える。
しかしダークは、その言葉に違和感を感じた。
__直接会うのは初めて?
__待て、今までダークは何度かアルマと遭遇している。それどころか話した事もある。
__『初めて』とはどういう事だ。
「聞きたい事もあるだろうけど、後にしてくれ。君にはしてほしい事があるんだ」
疑問を口に出す前に、アルマが続ける。
しかし、まだ一つ違和感がある。
力を持つものには、性質というものがある。
その者の力の基盤。
例えば、ダークなら闇。アルマなら嘘といった具合だ。
だが、アルマの『それ』が全く違うのだ。
今のアルマから感じられるのは、前のような気味の悪い『嘘』の性質ではない。
ただ純粋な『力』。それだけが感じ
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