海と雷鳴と影と
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そんなこんなで、一時間後、男性陣は海の前に来ていた。
「まさか、水着が在るとはな……」
翔夜は言うと、黒いパーカーを羽織って海を眺める。
「アクティブの策略か何かだろ、どうせ」
最早、卓越しているとしか言いようがない雷斗は、溜め息を吐きそうになり、慌てて言う。
「それにしても……リア充組は何人だ?」
そう言うと、凜がすかさず答える。
「お前とサナ、清文と琥珀、隆也と理奈、iとhack、ゼロと新羅、翔夜と真夜美、和人とミヤビ、聖音と桜華だな。悠人と、俺と理央とルーグ、後、ショウとレオン、タツが今回は居ないから非リア組だな。けっ」
最後は怨めしそうに言うと、凜は雷斗を睨む。
「喧嘩はそこまでにしとけ」
ゼロが現れながら言うと、凜は可笑しな所に気が付く。
「あれ?お前、泳がねぇの?」
そう。ゼロは水着姿ではなく、上は黒いタンクトップに黄色のパーカー、下は短い短パンと、軽装なのだが、水着では無かった。
「ああ……。ほら、海って海水だろ?あれ、電気通しやすいからやべぇんだよ」
「……強いメリットに、弱いデメリット、か」
凜が言うと、「まぁ、そういうこった」とゼロは言う。
「翔夜は泳がねぇのか?女と遊ぶのは得意だろ?」
「……俺を、フレイヤやタケミカズチ、ヘルメス達と一緒にするな。女遊びは得意なわけ無いだろ」
既にハンモックを作り終え、転がっていた翔夜が言う。
「それより、女性陣はおせぇ。何してるんだよ」
「女性は準備に時間を掛けるって、前に新羅から聞いたな……」
「……のろけか」
今度は凜がゼロに睨むと、聖音が言う。
「あ、来たよ!」
全員が指す方向を向くと、
『………!』
リア充組は揃えて息を飲む。
それぞれの妻、恋人達が、それぞれの水着を纏って此方に歩いてくる。その光景に。
「まるで、女神だな」
翔夜は言うと、タツとレイトを除く一同が頷く。これこそ、アクティブのプレゼントでは無いかと言うほどに。
「あ、皆!」
新羅は言うと、各々が男性陣の前に行く。
「全く……。女は化けるっうけど、すげぇ化けようだな」
『翔夜(君)は黙ってて!』
「へいへい」
口を閉じた翔夜は、そのままハンモックへ。それに付き合うように、ゼロも移動する。
それから暫くし、各々が遊び始めた。
「目の保養だな」
「……で、何でテメェがいんだよ」
突如として現れたアクティブゼロに、翔夜が裏拳を放つが、捕まれる。
「ハイハイ。それより……良いの?」
「何がだ?」
「彼等、見てるだけで」
「……何?」
翔夜は怪訝そうに首を捻ると、ゼロは何故か全員に向けて雷撃を放つ。
『うわぁ!』
男性陣が各々の女性をお姫様抱っこして回避すると、ゼロを睨む。
だが、それを介さない様に、すかさずテストプレイ用のデータブレードを振るう。
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