第4話Bパート『それぞれの仕事』
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本題に入った。
「ええ、まずは使徒のコアについて。
施設の隔離は完了しました。もちろんネズミ一匹通さないとまでは行きませんが」
「小動物迄はさすがにしょうがあるまい。人間への危険性の排除さえできているなら贅沢は言わん。それよりも、調査についてだよ。作業用マジェストの手配に1ヶ月というのは、早められんのかね」
「ネルフ既存の機器は有機部品を多用していますので。金属部品に置き換えるよりはどこかから調達してくるべきでしょう。とはいえ使用目的が極秘事項ですから交渉に手間取りそうです」
大抵の企業にとって無人でのオペレーションが可能な作業機械というのはその企業の技術の結晶である。代価を支払いさえすれば良いというものではない。
企業もさらなる技術の進歩を目指しており、使用した結果得られる様々なデータを欲している。あるいは、華々しい利用実績を示したい。分かり易い例だと、宇宙開発の場で使用されたとか、戦場で多大な戦果を挙げただとか。
物だけ持っていかれ、何に使われたのかも不明では。ほとんどの企業は出し渋るのだ。
「…飴を撒いてやる必要があるか。目処がついたら報告を寄越してくれ。手を回させよう」
交渉においては、適度なうまみを提示しなければならない。
「次に戦闘時の初号機のデータ解析の結果について」
「アシスト機能が使われていたのではないか、という件だな」
不審点は即座に報告されており、司令達も続報を希望していた。
「ええ。コンピュータ上には痕跡が見つかりませんでした。関節部の磨耗などの痕跡からは使用がはっきり見て取れるのですが」
「ハッキングされ、証拠も消されたと?」
「不可能ではないですが、物理的には不可能だったと言わざるを得ません。パソコン一台と通信ケーブル一本エントリープラグに持ち込めれば。できたでしょうが」
サードは身一つだったな。と思い返すが、金属探知機その他各種センサーにも反応がなかったのは確か。
「解明の糸口でも見つからん限り、一旦先送りするより他ないな」
「不可解なことではあるが、幸いではあったな。彼の当初の動きでは勝利は覚束なかったろう。
綾波レイは重体でまだ当分復帰は望めんだろう」
「ええ、確かに。…やはり、戦力の補強は望めませんか」
「ああ、ファーストの容態は君の方が詳しかろう。それに、セカンドについてもこちらへ転属させるよう働きかけているが、相変わらずドイツ支部が勿体振りおる」
ともかくしばらくは川村ヒデオ一人に頑張ってもらう他ない。
ミサトによれば、これからも乗ってくれる意思は確認したそうだが。契約書も作らねばならないし、次に向けて訓練計画も練らなければならない。
一度、面談の場を設けて直接話してみようか。と冬月は考
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