番外編040話 if 真・恋姫無双編 10話
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そう判断した次の瞬間には、賈クが仕事をしている部屋にある影から3人の姿が現れていた。
「ああああああっ、もう! 何だってこんなに書類仕事が多いのよ。これじゃ月とゆっくりする暇も……」
「大変そうだな」
苛立たしげに叫んでいる賈クへと、思わず声を掛けるアクセル。
瞬間、ビクリと動きを止めて賈クは声のしてきた方へと視線を向ける。
そこにいたの3つの人影。
何故こんな所に人が!? そう思って声を上げようとした賈クだったが、その前にいつの間にか目の前にいたアクセルに口を押さえ込まれる。
気の概念があっても、瞬動という技術については全く誰も知らないこの世界では、瞬間移動したようにしか思えなかった。
「ん! んんんんーっ!」
「落ち着け、俺だ。ほら、黄巾党の時に会っただろ」
「……んん?」
アクセルの声に、視線を向ける賈ク。同時に、少し離れた場所にいる雪蓮や冥琳にしても同様に見覚えがある事に気が付いた。
そのまま軽くアクセルの手を叩き、もう大丈夫だと示す。
それでもう大丈夫だと判断したのだろう。アクセルがそっと手を離すと、賈クは溜息を吐いて侵入者3人へと視線を向ける。
「それで、何を思ってこんな馬鹿な真似をしたのかしら? いや、そもそもどうやってここに? 全く気が付かなかったんだけど」
「ま、仙術でちょっとな」
「せっ!?」
何気なく告げたアクセルの言葉に息を呑む賈ク。
だが、その口が何かを言う前に雪蓮が口を開く。
「まぁ、その辺の詳しい話は後にして。はい、これ。これが私達が強引にここに来た理由よ」
そう告げて差し出したのは、袁紹の檄文。
それに目を通していた賈クは、読み進める事に怒りで身体を震わせていく。
「な、何よこれ! 袁紹って馬鹿じゃないの!? ……馬鹿じゃないの!?」
「何故2回言う……いやまぁ、それに関してはこちらでも十分に議論した結果、袁術の血縁という事で結論づけられた」
同じ軍師として、色々と思うところがあるのだろう。冥琳もまた溜息を吐きながらそう告げる。
そんな冥琳の様子を見て毒気を抜かれたのだろう。やがて賈クは、どこか力の抜けた様子で口を開く。
「それで、どうしてこれを僕達に? まさかこの状況でこっちに味方するとか言わないわよね?」
どこか挑発的な口調。
賈クとしては黄巾党の一件で孫呉の実力を知っている以上、是が非でも仲間に引き込みたいのだろう。だがそれでもこのような態度をとるのは、やはりまだ檄文の内容にショックを受けていたからか。
雪蓮はそんな賈クにニンマリとした笑みを浮かべて頷く。
「そうよ。孫呉は今回の件に関しては董卓軍に味方するつもりよ」
そう告げるのだった。
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