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転生とらぶる
番外編040話 if 真・恋姫無双編 10話
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孫呉で隠密行動を取るのに長けているのはこの2人と……

「それなら俺が連れて行こうか?」

 そう。影のゲートを使って転移という手段の使えるアクセルだった。

「……確かに黄巾党の本陣に入る際に使ったあの仙術であれば、洛陽の門周辺で見張っている者がいたとしても見つかる事はないかと」
「そうですね。……正直、あの感触は慣れないとちょっとびっくりしますが」

 思春と明命の言葉に、今度はアクセルへとその視線が集まり……結局そういう事になるのだった。





「へぇ……ここが洛陽なのね」
「雪蓮、あまりキョロキョロするな。人目を引くぞ」

 人通りの多さと、初めて来た洛陽という場所に物珍しそうに周囲を見回す雪蓮と、それに注意する冥琳。
 結局董卓との会談に関しては、アクセル、雪蓮、冥琳の3人が来る事となっていた。
 当然蓮華は反対したのだが、雪蓮から組織の長同士で話をしたいと押し切られてしまう。また、影のゲートを使えば一瞬で洛陽と建業を行き来出来るという理由もある。
 ……もっとも遠距離になればなる程に影のゲートの移動にはアクセルのSPを消費するのだが。
 結局蓮華に出来たのは、精々お目付役として冥琳を共に派遣するくらいだった。

「でも、こうしてみると随分と活気に溢れているわね。とても檄文にあったような圧政が行われているようには見えないわ」
「確かにな。……まぁ、袁紹は袁術の血縁だと考えれば納得出来るが」

 苦笑を浮かべつつ告げる冥琳の言葉に、アクセルも雪蓮も苦笑を浮かべて頷く。
 その後、一応という事で洛陽を適当に見て回ったのだが、民から聞かされたのは圧政どころか董卓に対する感謝の言葉のみだった。
 宦官が行っていた無茶苦茶な政治を、董卓が相国という地位に就いた事により改善されたという話を聞き、皆が喜びに満ちた表情を浮かべている。
 この光景を見て、圧政が行われているという者はまずいないだろう。

「……最後の憂いも無くなった。アクセル、董卓……いや、賈クの方がいいか。彼女の下へ向かってくれ」

 冥琳がそう告げたのは、やはり董卓軍を実質的に動かしているのが賈クだと理解しているからこそだろう。
 確かに董卓は人が良く、守ってやりたいと思わせる人物であり、多くに慕われる性格のように見えていた。だが、それ故に相国という地位で漢という国を切り盛り出来るかと言われれば、答えは否だった。
 2人共に会ってそれを理解しているからこそだろう。アクセルは特に迷う様子もなく頷き、影のゲートを作り出す。

「何と言うか、あまり慣れない感覚よね」
「確かに」

 雪蓮と冥琳のそんな言葉を聞きつつ、アクセルは影を通して賈クの居場所を探し……どこかの部屋で1人必死になって書類仕事をしている姿を発見する
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