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転生とらぶる
番外編040話 if 真・恋姫無双編 10話
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 それだけに、自分達の上にいる袁紹と曹操の勢力の力を弱める事が出来るとなれば、冥琳にとっては願ってもないことだった。

「……だが、それも本当にアクセルの言葉が正しければ、だ。いざ戦ってみて実は無理でしたとなっては冗談では済まされんからな」

 そう告げる冥琳の目は怜悧な光を宿しており、毎夜寝台の中で見せる女の顔とは全く違う。

「その辺は安心してくれ、としか言えないな。実際に俺の実績を見て判断してくれ」

 アクセルの言葉を聞き、その場にいる者達は黄巾党本陣が燃えている光景を思い出す。
 内部を混乱させる炎ではなく、内部から全てを焼き滅ぼしかねなかった程の炎を。

「そうだな。確かにあれ程の力があるのなら……それに、この状況を上手く使えば……」

 冥琳の脳裏では幾つもの策を考えて検討、欠点を見つけては却下、あるいは他の策との連動方法が過ぎっていく。
 その中で今回最も有効だと判断したのは流言飛語の類だった。
 嫉妬に駆られた袁紹が帝に反旗を翻し、逆賊とされた。商人や工作員の類を使って大陸全土に広めれば、反董卓連合軍に参加している諸侯の足下が揺れ、混乱するのは間違いない。
 あるいは反董卓連合軍が勝利すれば、歴史は勝者が作るかの如くその話題も消えていくだろう。だが……もし自分達が味方した董卓軍が勝った場合、袁紹に与した者達は逆賊という致命的なまでの汚名を被り、その者達を討つという大義名分を得る事も出来る。
 そこまで考えつつも、やはり最大の問題は自分達が勝てるかどうか。そこに掛かってくるのは間違いない。

「……アクセル、確かにお前の実績に関しては認めざるを得ない。だが、それでも私は敢えてお前に問う。本当に勝てるのか、と」
「心配性だな。俺が冥琳や雪蓮に嘘をつく訳がないだろ?」
「……それだと、儂等には嘘をつくということになると思うのじゃが」

 どこか呆れたように呟く祭に、冥琳と雪蓮、アクセル以外の者が頷き、部屋の中に笑いが漏れる。
 そうして、やがて雪蓮が決断を下す。

「そうね。色々と不安な箇所はあるけど、アクセルの実績を考えれば決して希望がないとは言えないわ。……それに、そもそも最初に話に上がったけど、袁紹が私達を快く迎え入れる筈がない。もしここで董卓がやられてしまえば、恐らく次の標的は私達よ」

 結局はそこに落ち着き、孫呉としては董卓軍に加勢するという流れとなっていく。

「そういう訳で、董卓軍と連絡を取りたいんだけど……袁紹があんな檄文を回している以上、恐らく洛陽には見張りとかがいるでしょうし。どうしたものかしら? それと、ないとは思うけど、一応あの檄文に書いている内容が嘘だってのも確認したいわね」

 そんな雪蓮の言葉に、皆の視線が思春、明命の2人へと向けられる。
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