番外編040話 if 真・恋姫無双編 10話
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かいを出されてたまるものか。
そんな思いで口にした雪蓮の言葉だったが、それを聞いていたアクセルは、ふと思いつく。
「なぁ、寧ろ董卓の方に付いた方が良くないか?」
それは、本来であれば無茶としか言えない選択。
だがそれ故にこそ、得られる利益もまた常識外れに大きいものがある。
……勿論反董卓連合軍を破る事が出来れば、だが。
「それは……さすがに無理なんじゃないの? 袁紹が号令を掛けている以上、恐らく殆どの諸侯がそれに同道する筈よ?」
そう告げたのは、蓮華。
合流した当初はアクセルに対して懐疑的ではあったが、黄巾党本陣を攻めた時の件で見直したのだろう。今では態度も柔らかくなっている。
もっとも、アクセルと雪蓮がくっついた事も関係しているのだろうが。
ただし、蓮華とは裏腹に思春の方は未だにアクセルに対して頑ななまま――特に雪蓮や冥琳との関係が知られるとより強硬な態度になった――なのだが。
「は、はい。その……さすがに戦力差を考えると難しいかと」
亞莎もまた同様に頷き、他の者達もそれに同意するように頷く。
だが、アクセルは全く問題ないと口を開く。
「取りあえず、俺の力を全開で使ってもいいのなら恐らくどうとでも出来る筈だ。それも、上手くいけば殆どこっちに被害がないままにな。だから、反董卓連合軍に対する戦力は全く心配する必要はない。考えるのはどっちについた方が得か、って事だけだな」
「……もしも本当にその辺を心配しなくてもいいのなら、確かに董卓達に加勢した方が圧倒的に利が大きいだろう。呉の勢力に関しても、一足跳びに伸びる事になる。何より、現状では脅威でしかない曹操と袁紹の力を削れるのは大きい」
冥琳の言葉に、穏、亞莎の2人の軍師もまた同様に頷く。
袁紹は本人の能力はともかく、袁家自体の力は決して侮っていいものではない。特にその財力と抱えている兵士の数は諸侯の中でも随一だろう。
曹操は本人の能力が非常に高く、同時に次々と新たな施策を行っては自らの領地を富ませている。アクセルが盗賊扱いした出来事があの場にいた諸侯の口から広まっており、それが足を引っ張ってはいるが、それでも徐々に人気を取り戻しつつある。
人材に関しても色々と性格に問題のある者が多いが、その分能力に関しては高い者も多い。
率いている兵士にしても高い練度を誇っており、決して侮れる存在では無かった。
この2つの勢力が、現在の諸侯の中では頭1つ飛び抜けているだろう。
……本来であればここに袁術も入っていたのだが、今は既に孫呉に取って代わられている。
更に袁術の行ってきた強引な税の取り立てを始めとして領地が荒れている関係もあり、純粋な国力という意味では前2つに及ばず、三番手くらいになっているのが今の孫呉だ。
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