SAO編
攻略会議と再会
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で頷く。
「俺の名はエギル。キバオウさん、あんたはつまり、情報を自分たちで占めてるβテスターが許せないから、金と装備を置いていけと言っているんだよな?」
「そうや!なんか文句でもあるんかいな!」
「これがなにかわかるか?」
そう言ってエギルは一冊の本を実体化させた。
「知っとるで、モンスターの情報なんかが詰まっとるんやろ。雑貨屋とかに置いてあったはずや、それがどないしたんや」
「いいか、これを作ったのはβテスターたちだ。皆いいか、情報は誰にでも手に入れられたんだ。この場ではそれを分かった上で論議するものだと思ったんだがな」
この事実にキバオウは顔をしかめる、しかしキバオウにはβテスターに詫びを入れさせる手段がもう一つあった。
「わかった、そのことに関してはもう何も言わん。せやけどな、まだあるんや!
βテスターどもはこのクソゲームが始まった瞬間に、残った右も左も分からん九千人の初心者を見捨てて消えよった!それに加えて奴らは旨いクエストやら狩場を独り占めして、自分らだけ強ぅなってったんや。初心者たちに関しては知らんぷりでな」
仁王立ちをして、辺りを睨む。
「こんなかにもおるはずやで、β上がりのやつらが。そいつらに土下座させて、今まで溜め込んできたアイテムと金を吐き出してもらわんと、命を預けることも預かることもできへんと、そう言うてるんや!」
仁王立ちのまま、周りに睨みをきかせる。
キバオウと同じ考えの者は当然いるだろう、ネットゲーマーなら尚更だ。
初心者である自分たちは思うようにレベルが上がらないのにβテスターたちは狩場を独占して上げていく。
つまりは嫉妬や妬みだ。
そう言ってしまうのは簡単だが、このデスゲームに関しては死人が出てしまっている。
恐らくこの男は、あたかも初心者たちの代弁者の様に振る舞い、仲間を増やし、あまつさえ経験者たちのアイテムを得ようとしているのだ。
狡猾で利己的だが、この男の言うことも一理はある。
βテスターたちも生き残ろうと必死だったのだろう、この極限状態で他人のことまで気にかけろというのは難しい、みんな必死だったのだ。
そしてキバオウはあることを知らなかった。彼の言い分を言いくるめてしまうほどの事実を。
「少しいいか?ナイトさん」
今まで傍観していたローブ男がすっと立ち上がる。
「……ああ、構わないよ」
ディアベルは気持ち的にもナイトと呼ばれるのは好んでいるが、今この場ではふざけたことなどできない、それ故に真剣な表情のままだ。
男にもそれが伝わっているのか、フードのローブからわずかに見
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