暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜黒の剣士と青白の童子〜
SAO編
攻略会議と再会
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ログアウトすることができないということはつまり、何も飲まず食わずでいるわけで、今だに俺たちが生きているということは誰かお偉いさんが病院にでも搬送の手筈を整えてくれたのだろう。
それでも、点滴だけで過ごすにも限界はある。一体何年保つのかはわからないが、一層でこれほど手間取っていてはいずれは死が追いついてしまう。


「限界が来る前にわたしたちがこのゲームをクリアしないとね」

不意に、前を歩いていたレイが呟いた。
前を向いているためどんな顔なのかはわからないが、その声には確固たる決意が滲み出ていた。

俺たちは広場に集まる前にポーションを買い、武器屋で武器の損耗を回復させてから広場に向かった。


「おっと、始まるところか」

「だね、ポーションとか買ってたら時間かかっちゃったね」
広場に着くと、中央にいる青髪に片手剣と盾を装備した青年が目に入った。おそらく彼がこの会議の主催者なのだろう。
軽く咳払いをしてから息を吸い込むと、演説が始まった。

「今回は俺の呼び出しに応じてくれてありがとう。俺の名前はディアベル、気持ち的にナイトをやってます」

きっと彼がボス部屋を見つけたパーティのリーダーだろう。
陽気な声で発せられたジョークは場を和ませた。

「おいおい、ジョブシステムなんてないだろう」
「勇者って言いたいんだろー」
「ナイト様〜」

声援に似た声と口笛まで聞こえてきた。
おそらく彼のような人がリーダーになれる資格を持っているのだろう。きっと彼が、これから先の攻略の指揮者になるのだろう。

そんなディアベルを俺たちは興味深く見ていた。俺たちの他にも見ていた人は大勢いた。
例えば、ローブで顔を隠したプレイヤーが二人、別々の場所に座っているのでパーティではないだろう、一人は無感情に見つめているが、もう一人は好奇の目でディアベルを見ていた。

ちなみに隣のレイはというと。

「ナイトって体張ってみんなを守ってくれる職だよね、死ぬまで守ってくれるのかなぁ……」

「いや待て?? 死ぬまでやったらダメだからな! ってか最近発言が黒いぞ」

慣れなのかわからないが、最近レイの発言が黒くなってきた、しかも平然と言うから恐ろしい。

陽気な雰囲気に包まれていた場は、ディアベルが真剣な表情をしたことで場も真剣な空気になった。


「昨日!俺のパーティがボス部屋を発見した!」

その言葉に集まった殆どのプレイヤーがどよめいた。
ボス部屋が見つかった噂は出回っていたが、やはり人に断言されるのとでは格が違う、それもこんな真剣な表情の人に言われれ
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