暁 〜小説投稿サイト〜
ワンピース〜ただ側で〜
おまけ6話『変化する瞬間』
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「……?」

 だが、違う。

 白ひげですらも状況をつかめていないような表情だ。

 では、誰が?

 赤犬に次々と疑問が浮かぶ。

 エース? 自分の無事な腹を見て目を丸くしているのだからもちろん違う。
 ジンベエ? 違う。赤犬が離れた際に慌ててルフィを背負おうと動いている。

 ならば誰が?
 それを見極めようと目を細めた赤犬に、一つの声が降ってわいた。

「……やらせないぞ」

 それは赤犬が倒したはずの若者。
 ルフィとエースの前に降り立ち、真っ向から赤犬に対峙する男。

「……海坊主?」
「……ハン、ト?」

 赤犬の言葉に継いで、いったいそれは誰が漏らした声なのか。

 いや、とにかく。

 甚兵衛を戦場の風にはためかせ、マグマで直接焼かれた右腕の肌がまがまがしくやけどの跡を残し、それでもハントがそこで赤犬をにらみつけて――

「ルフィも、エースもやらせない……誰一人としてやらせない……絶対に俺がみんなを守る――」

 ――獰猛に。

「――絶対にだ! このばか海軍が!」

 言い放った。


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