6部分:第六章
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第六章
「これな」
「それか」
「ああ、ここから工場地帯に行けってことだ」
こう彼に話すのだった。
「そこにな」
「工場の方にか」
「そこに行こうぜ」
「わかった。それじゃあな」
こうして二人は工場地帯に向かった。デトロイトは自動車産業において有名な街だ。その工場地帯は行き交う青やカーキ色の服の労働者達が行き交っている。あちこちに大きく生えている煙突達から煙が出ている。工場からもひっきりなしに音が出ている。
そしてだ。ここでだった。
ふと二人の目の前にだ。大勢のギャング達が出て来た。その連中の顔を見るとだ。
「おいおい、御前等」
「何でここにいるんだ?」
二人はその柄の悪い連中の顔をよく知っていた。
グリーンの顔に硫酸をかけた奴もいればブルーを銃の柄でしこたま殴った面々もいる。しかし彼等は全員二人に逆にノックアウトされて刑務所に叩き込まれている筈だった。それでもだった。
「脱獄してきたとかじゃねえな」
「じゃあ何だ?」
ここでグリーンの携帯が鳴った。そしてだ。
それを取るとだ。老婆が出て来てだ。そして言うのだった。
「出て来たようじゃな」
「出て来たっていうと」
「この連中か」
「ああ、そうじゃ」
また言うのだった。
「その通りじゃ」
「マニトーか」
「この連中がそうなんだな」
「マニトーは人の心を読める」
老婆はこのことも話してみせた。
「それであんた達の最もじゃ」
「へえ、俺達にもそんな感情があったんだな」
「成程な」
二人がそのいかつい顔を笑わせて話したのだった。
「それでだ。どうすればいいんだ?」
「それで」
「倒すことじゃ」
老婆の返答は素っ気無いものだった。
「わかったな」
「それで終わりか?」
「そんな簡単な事件なのか?」
「無論それで終わりではない」
また二人に言う老婆だった。携帯の向こうからの言葉だ。
「これからがある」
「ああ、やっぱりそうか」
「あるんだな」
二人はそれを聞いてまた言うのだった。
「しかしとりあえずこの連中を叩きのめせっていうのか」
「それなんだな」
「できるか?」
老婆はそれを問うた。二人が周りの連中を許せるかどうかだ。
「それで」
「やってみるさ」
「俺達にもそんな感情があったのが不思議なんがな」
あえて悠然と笑ってだ。そしてであった。
それぞれ銃を出してだ。携帯の向こうの老婆に話した。
「銃でもいいな」
「拳とか足でも効くか?」
「うむ、攻撃は何でもいい」
それでもいいというのである。
「何でもじゃ」
「そうか、それならだ」
「やってやるか」
言ってすぐそばにだった。二人はすぐに銃を放った。それでまずは二人程倒す。そしてそれから襲い掛かって来た彼
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