おまけ3話『脱獄』
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りだな麦わらぁ……おれも驚いたぜぇ。お前が我が隊長エースの弟だったとはな。フフ、ここにいていいのか? もうすぐ始まるぞお前の兄貴の公開処刑がよ……ゼハハハハ」
今更ながらの自己紹介と共にルフィの神経を逆なでするような言葉を吐く。というか凄まじく俺もムカつくんだけど。
放っとけよ、今から助けに行くんだから。
「麦わらのルフィ……あの時、七武海の後釜を狙ってたおれとしちゃ、お前の首を獲って政府に実力を示すのが最も有効な手段だった……だが運命はお前を守った」
「?」
つまり、こいつらはルフィの首を狙ってた、と。
けど、運命が守ったっていうのはどういう意味だろうか。
「白ヒゲの船で大罪を犯した俺をずっと追いかけていたエースはくしくもお前の兄だった! 弟を殺しに行くという俺たちを目の前にして……あいつの退路は断たれた! わかるか? 俺たちを逃せば白ヒゲの名を汚すだけでなく弟が殺されちまうからだ!」
まるでルフィの実力など眼中にないかのような黒ひげの言葉に、黒ひげの仲間たちがそれに追随して言葉を吐きだしていく。
「運命に偶然などないのである」
「ああ、やっぱりお前は……運がいいな……げふっ」
「船長が無事、七武海になり名を揚げた今、もう貴様の命に要はない」
「うぃーはっはっは! 立派に戦ってたぜぇ。おめぇの兄貴はよ!」
それぞれが好き放題に言ってくれやがる。
「運命がルフィを守った……ねぇ?」
声が漏れる。
なんというか、こいつらの口ぶりが気に入らない。
まるでエースすらも単なる自分たちの獲物だったとしか思っていないような発言、ルフィに至っては眼中にないかのような口ぶり。確かに黒ひげがエースに勝った以上、例え2ギアとか3ギアとかを覚えた今のルフィでも勝てないだろう。けど、こいつらは一つだけわかってないことがある。
「っ」
ムカつく。
「エースの墓前ではよくよく礼を言うんだな! あいつが現れなかったら本来死んでたのはお前だ、麦わら」
「だったら今!」
黒ヒゲの更なる言葉で、それがルフィにとっての限界だったらしい。言葉とともにいきなりルフィの体から煙が生まれた。
かと思えば次の瞬間には動きだしていた。
「やってみろよ!」
ルフィの、2ギア状態でのゴムゴムのJETピストルだ。
不意を突かれて、黒ひげは一切動けずに殴り飛ばされて、そのまま壁に激突した。殴られた痛みで「ぐわぁー」という悲鳴が聞こえてくるっていうことは本当に油断してたんだろう。額を切ったらしく、血を流している黒ひげへと、ルフィはさらに追い打ちを仕掛ける。
「エースは死なせねぇっ! ゴムゴムのJET――」
いや、流石に立ち直りが早い。既に黒ひげの態勢は出来上がっ
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