暁 〜小説投稿サイト〜
緋弾のアリアGS  Genius Scientist
イ・ウー編
燃える銀氷
31弾 アドシアード
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してどうしたって話じゃない」

「んなわけねえだろうが。星伽さん、温室で物憂げに溜め息吐きながら花占いをやる程沈んでたらしい」

「花占い?」

 って、あれか。花びらをちぎって占う、自然に真っ向から喧嘩売ってるみたいな占い。

「で?本当のところはどうなんだよ」

「それは僕も知りたいかな。どうして別れちゃったの?もう愛が冷めたとか?」

 むきゅぅ!

 あ、不知火の言葉でアリアが頬張っていたももまんを喉に詰まらせた。やめろよ不知火。うちのホームズはまだお子様なんだから。過剰反応しちゃうだろ。

「どうもこうも……そもそも、俺と白雪はただの幼馴染だ。それ以上でもそれ以下でもない」

「幼馴染、かぁ。はぐらかし方としては割りとポピュラーだね。風の噂では神崎さんと星伽さんが薬師丸くんを取り合って()りあったって聞いたけど。僕の予想では、最終的に神崎さんを選んだ星伽さんをフったんじゃないかなって思ってるんだけど。だって神崎さん、強襲科でもいつも薬師丸くんの話してるしね。凄く楽しそうに」

 がごんっ!

 今度はテーブルに思い切り額を打ち付けるアリア。リアクションとしては鉄板だが、実際に見るとただただ痛々しいだけなのだった。あー、赤く腫れてるし。

「あのなぁ、確かにアリアと白雪がドンパチやらかしたのは本当だが、アリアはパートナーである俺との連携が取りづらくなるから白雪を追い払っただけで、好きだとかそうゆうんじゃないんだっての。なあアリア?」

「え?ええええええええええええ、ええ!そ、そうね!そうよ!」

 なにやら慌てた様子のアリアは、顔を真っ赤にして首をブンブンと縦に振る。そして直後に『やっちゃった……』って顔で溜め息を吐く。どうしたんだ?

「それより不知火。お前、アドシアードはどうするんだ?代表とかに選ばれてるだろ?」

 いい加減不知火の悪ノリに付き合うのもうんざりしてきたので、俺は多少強引に話を変えることにした。

 アドシアードとは一年に一回開催される武偵の競技会のようなもので、全世界の武偵校の代表たちが集まりその実力を競い合う。当然、これによって各校の学校としての評価が試されるので、専ら教師達や就職が近い三年生が熱意を向けるのである。そして信頼性が高く成績優秀な不知火なら選手に選ばれていてもおかしくは無い。

「たぶん競技には出ないよ。補欠だからね」

 なんだ、不知火は補欠か。蘭豹のヤツも見る目が無いな。

「じゃあイベント手伝い(ヘルプ)か。何やるんだ?」

「まだ決めてないよ。どうしたものやら」

 本当はお前全然困ってないだろ。笑顔を浮かべる不知火に心の中でツッコミを入れ、俺はアリアに向き直る。

「アリアはどうするんだ?アドシアード」

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