第03話 コウくんとおはなしするの(高町なのは@5歳)
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月村すずかやアリサ・バニングスと友人関係になるのだって、「『シナリオ』のために友誼を結んでも早晩破綻することは目に見えているの。」、、だよな。
下校時刻もなのはの行動次第で数分〜数十分は優にずれるだろうし、そしたら行き倒れのユーノを上手く拾えるかもわからないしな。下手すれば野犬や野良猫に・・・
そんな感じで『シナリオ』を開始することさえ覚束ないということは、『シナリオ』にはもう大した価値はないよな。
なのはに何か考えはあるのか?」
「勿論あるの。『シナリオ』はほとんど破綻することになるけど、かえって『シナリオ』より良い結果が出せると思っているの。
寧ろ、良い結果を出すこと、ハッキリ言ってしまえばそれ自体が目的なの。
それで、もしコウくんが反対じゃなかったり、良いアイディアを持ってたりするなら手伝って欲しいと思ったの。
それが私がコウくんとおはなししたいと思った理由。
コウくん、責任を取って、、、間違えたの。なのはのお手伝いを、してくれますか?」
答えを待つ間、じっと彼の持つ綺麗なオッドアイを見つめてみる。触れ合わない視線から、彼が凄く迷っていることが伝わってくる。
彼は何を恐れているのだろう。もしも、私と同じものを恐れていて、その上で断るというのならそれはとっても残酷な結論なの。
・・・理性は彼の結論を尊重するべきだと告げるけど、断られて一人になることを想像するとなのはの目には自然と涙が浮かんで、リンカーコアがある胸のあたりはポカポカ暖かくなってきたの。悲しい時にも、胸は温かくなるんだね。初めて知ったの。
何時の間にか漏れ出ていた黄金の魔力光がなのはの部屋を真昼のような明るさで照らし始めた頃、首を縦に振る形でやっとコウくんがおへんじをくれたの。
あれ?コウくん全身にびっしょりと汗をかいてる。今日はそんなに暑かったかなあ?
魔力光に数分照らされてはいたみたいだけど・・・
確かに、なのはの魔力光は色が変わったけど、今のなのはにも炎熱の変換資質は無いからちょっと眩しいだけだったはずなの。
・・・・うん、いろんな考え事は後にするの。今はただ、共に困難へ立ち向かってくれるパートナーが出来たことを喜ぶの。
「ありがとう。コウくん。」
未来のことはもうほとんどわからないけれど、だからこそ自分を信じて進んでいくんだね。迷いで足が止まってもきっと彼が背中を押してくれる。
私にはたぶん、たくさん辛いことや苦しいことが起きるだろうけれど、同じくらい嬉しいことや楽しいこともあるんじゃないかなって今は信じられる。
そんな風に思えることが嬉しくて。精一杯の感謝を込めて私は彼の右手を握り締めた。
これでおはなしが半分くらい終わったの。でも、おはなしすることはまだま
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