誕生、前代未聞の冒険者
第二話
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元々の僕の親と兄はこんな美人だったりイケメンではありませんでしたよ?僕は若返っただけだけど。
そして怒り心頭の親父は怒涛の勢いで怒鳴る怒鳴る。近所迷惑にならないのか、少し心配ではある。
「大体お前は将来をしっかり持っているのか!少しは兄を、『和人(カズト)』を見習わんか!」
「あなた!もう少し優しく言っても!」
「まあまあ、父さんも母さんも落ち着いて。でも、確かに英司、これからどうするんだい?」
イケメンオーラを振り撒くな兄上。眩しいじゃないか。だが、今後か。受験に失敗したらしいから、高校は定時制か?だが、折角だ。ホット・ペッパーの力を試してみるのも良いかもしれない。
「取り敢えず、ダンジョンに挑戦でもしてみようかと。」
僕の発言に、全員が押し黙った。あれ?間違えましたか?
「…今回という今回はほとほと愛想が尽きた!お前とは親子の縁を切る!ダンジョンでも何でも、好きな場所に行け!出ていけ!二度と家の敷居を跨ぐな!!」
ボストンバック一つと一緒に、外に放り出された。…困った。
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そのまま実家の前に居ても仕方無いので、ひとまず、付近の公園のベンチに腰を落ち着け、今後を検討する。
ひとまずは私物の確認と、こっちの僕の私物が入っていると思われるボストンバックを物色する。着替えに、歯ブラシ等の生活用品、携帯はスマホ?僕はガラケー派なのに。そして財布。中身は…おいおいおい、諭吉さんが十枚以上ありますがな。最近の学生は金持ちだな、と思いながら、スマホを慣れない手付きで操作すると、何やらメモ書きが残されていた。
『入れ替わった僕へ
突然の事態で何が何だか分からず、混乱していると思う。その為に、今後の行動を示しておく。
先ずは、駅に行って、【人工島】行きの電車に乗る。人工島には、この国最大のダンジョンが二つ、上りと下りの二種類がある。好きな方を攻めてほしい。』
人工島という場所に行って、ダンジョンに潜れと。簡単に行くのか?
『簡単に行けるのか、と思うだろうから、あらかじめ書いておく。ダンジョンには、中卒以上であれば誰でも入る許可が出る。受付があるから、そこでダンジョンに入りたいと言えば、冒険者の資格を発行してもらえる。危険すぎて、中卒で挑むのはほぼいないけれどね。』
おい!そんな場所に僕は行かなきゃ行けないのか!いや、まあ、それしかないだろうが。
『加えて言うと、人工島は物価が高いから、気を付けて。』
無駄な親切をありがとう!と、言いたいが、実はワクワクしている。何せ僕も男だ。一度は冒険をしたいと思うもの。
切っ掛けはどうあれ、起きたことは起きたことだ。なるようにしかならない。
ボストンバックを担ぎ直し、今後に胸を馳せながら、駅に歩みを進
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