暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
悪魔-メフィスト-
[9/16]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
えつつあって銃士隊隊員たちも何とか返事し気持ちを再度切り替える。
(無駄だ。そいつらは不死身だ。何度倒しても地獄から蘇る。あの地獄の番犬と同じようにな)
しかしそれを、嘲笑うように物陰から見ている者がいた。眠りにつくアンリエッタを連れだした人物と共にいた、あの黒いローブに素顔さえも包み込んだ巨漢である。
ふと、巨漢の頭の中に、何かが流れ込む。シュウが使っている遠視能力に似た、超能力。それで彼は見た。今ここに、近づいている奴がいる。その人物は…城で自分が軽くちょっかいを入れたあの青年。
『光』を持つ男…シュウ。恐らく彼もまたアンリエッタを助けに現れた。
「来たか…どれ、今度は…直接遊んでみるか」
巨漢は歪んだ笑みを浮かべ、アニエスたちに悟られることなくその場を後にした。




アニエスたちが自ら足止め役を引き受けたことで、サイトとルイズの二人は彼女から借りた馬で先行した。
「姫様…どうか無事でいて…!」
ルイズは馬の上で、姫の無事を強く祈る。しばらく走ると、二人の視線の向こうに見えてきた。ラグドリアン湖だ。以前の惚れ薬騒動の現場にして、かつてアンリエッタとウェールズの二人が逢引のために訪れていた思い出の場所。アンリエッタにとって、強い思い入れのある場所…。
そして…ここであの黒いウルトラマンと初めて会った場所。
『サイト、上だ!』
と、ゼロが突然サイトに向かって怒鳴った。頭上から二人に向けて魔法が飛んできた。それも、風魔法。ゼロのおかげもあって反応が間に合ったサイトは咄嗟に手綱を左手のみにも誓え、右手にデルフを握り振るう。風の刃はデルフによって吸収され無効化された。
湖畔にたどり着いたところで、サイトとルイズはいったん馬を下りた。
「ルイズ、怪我ないか!?」
「え、ええ…なんとも無いわ。ありがと…」
心配されたのがちょっと嬉しかったのか、サイトの気遣いに少し照れるルイズだが、絶対に悟られまいと、少しそっけなく礼を返す。
「それにしても霧が濃いな…」
サイトは湖の湖畔の周りを見渡しながら言う。まだ早朝というべき時間の証なのか、空気が冷えたことで霧が湖の周囲に立ち込め、見通しが悪い。
「今の魔法、風のメイジによるもののようね。不意打ちなんて、やってくれるじゃない」
この視界の悪い場所だと、最初の一撃は必ず不意打ちのようなものになる。警戒をいつも以上にしておかなくては。
「風、か。あまりいい思い出ねえけど」
そう言った時、二人の脳裏…性格には3人の脳裏にあの男…ワルドの顔が浮かぶ。トリステイン魔法衛士隊のグリフォン隊隊長でありながら、祖国も婚約者であったルイズも裏切った卑劣な男。今回の誘拐、ワルドがかかわっているなら話はわかるが、シュウの話から黒いウルトラマンが、サイトが遭遇した正体不明の鏡の戦士たちが関係してい
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ