暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
悪魔-メフィスト-
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トは彼女の後ろに乗って馬を走らせた。一応乗馬の練習はしているので、初めて乗って尻を痛めたときと異なり余裕をもって走って行った。
「生きて…か」
ふと、アニエスの脳裏にあるビジョンが浮かぶ。炎の海に包まれた小さな村、そしてその中央で泣き叫ぶ小さな幼子の姿が。
「わかっているさ。私には死ねない理由があるからな」
彼女がそう言って、改めて剣を構えなおした時だった。視線の先に、副隊長のミシェルの姿が映る。ちょうど彼女は敵兵の一人を斬り捨てたようだが、問題は彼女の背後だ。背後から少し離れた場所に立つメイジが、杖の先に炎をともしている。
その炎が、アニエスの脳にある記憶を刺激した。さっきと同じ…炎の海と化した村で泣き叫び続ける少女………幼かった頃の自分の姿を。
「貴様ぁ!」
瞬間、アニエスは普段の冷静な表情から一転し、殺意をむき出しにして炎を使ってきたメイジの心臓を一突きした。その一撃は急所にモロに入り、そのメイジは倒れる。
「た、隊長…!」
「ミシェル、無事か?」
「ええ…申し訳ありません。隊長の手を煩わせてしまうとは」
「気にするなミシェル。お前ほどの部下を喪うことは、今の私にとって右腕を失うも同然だ」
「ありがとう、ございます…」
礼を言いはしたが、ミシェルはどこか気の進まない様子だった。自分のせいで上司が死ぬなど、部下にとってこれほど重く感じることはないだろう。
「さあ、反省会は後にしろ。また敵が来るぞ」
アニエスはミシェルや、他にも戦闘行動中の部下たちにも呼びかけながら、再びこちらに迫ってくる敵兵に向けて剣を構えた。
しかし、彼女たちは戦っているうちに異常に気付き始める。
(おかしい、ヒポグリフ隊の雑魚兵だけでも大半を倒したはず…なのに…)
なぜ敵の頭数がほとんど減っていないのだ!?疑問に思いながらも、アニエスは自分に降りかかってきた魔法を、地面をローリングしながら回避、今度は銃を取り出し魔法を放ってきた相手の脳天を貫く。そこで、アニエスはあることに気が付く。
(あいつは…!)
さっき、ミシェルに不意打ちを仕掛けようとした火のメイジではないか。一体なぜ?心臓を貫いたはずだ。しかし疑問に思う間に、倒したはずのその火のメイジは再起する。
「隊長、こいつら…何度倒しても生き返ってます!!」
「ちっ…!!」
堂やら部下たちも苦心しているようだ。これではいくら倒してもきりがない。このままでは他の者たちの体力よりも、士気が落ちていくのも時間の問題。果たして、サイトたちがアンリエッタを奪還するまで持ちこたえられるだろうか。…いや、持ちこたえなくてはならないのだ。
「全員、気を引き締めろ!ミス・ヴァリエールたちが姫殿下を奪還するまで、何としても耐え抜くのだ!!」
気合を入れなおすアニエスに、倒しても蘇るゾンビ兵士たちに恐怖を覚
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