暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
悪魔-メフィスト-
[5/16]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
フィールドを光に塗り替えようとしたネクサスの光が押し返されていく。
「…!」
アンリエッタは押し戻されていくネクサスの光に手を伸ばすが、結局ネクサスは闇の空間を光に変えることがかなわず、光を全て押し返され消失してしまう。同時に、アンリエッタの意識も、光と共にその世界から消えた。



「…う…」
うめき声を上げながら、アンリエッタはある場所で目を覚ました。
冷たい。一体ドウシテダロウ。彼女は自分の身に、氷のような冷たさを感じていた。でも、どこか懐かしいにおいもする。それが突き刺さるような冷たさへの不快感を打ち消している。
「もう泣かないでくれ」
「え…」
この声は…まさか!?いや、そんなはずが無い。だって彼は…この声の主は…!昨日ワインでも飲みすぎたのだろうか?こんな幻聴が聞こえるなんて。
「僕だよ。アンリエッタ」
疑念を抱いていたアンリエッタの頭が、その一言で、自分をまっすぐ見つめるその目で覚醒する。
「風吹く夜に」
「あ…あぁ…」
驚いていた。だが同時に、彼女はずっと見たいと、会いたいと願っていた男の顔を見て、嬉しさのあまり笑みを浮かべ、涙を流した。
「…水の…誓いを…」



「こ、これは…」
シュウがジャンバードのサーチで調べ上げたポイント、ラグドリアン湖付近。そこに誘拐されたアンリエッタがいると知ったサイトとルイズは共に現場に急行、アニエスが小規模に率いた銃士隊の捜索部隊と共に向かった。本当なら使うはずだったホーク3号だが、タルブの戦いで被弾したために一部故障、修理しようにも元々素人のサイトには難しい。しかもホーク3号を置いてある学院まで遠い。わざわざ取りに行っている間にアンリエッタが遠くに連れて行かれてしまう。やむを得ずこうして馬のみで向かったのだった。
たどり着いた場所は…あまりに悲惨なものだった。
「ひ…」
足元の草どころか、あちこちの木々の幹やこの葉に、大量の血がべっとりとついているのだ。この一定した場所のみで、血みどろの虐殺撃が行われたことが容易に想像できる。
こんな、グロテスクアニメなんてかわいいものにも思えるほどのリアルで残酷な現実は、ごく最近まで無縁だった二人には嫌な意味で刺激が強すぎた。吐き気さえ催しそうになる。
しかし妙なのは、これだけの大量の血だまりがあると言うのに、死体が一人も見当たらないことだった。
「部隊を編成した際、ヒポグリフ隊が独断専行して犯人を追って行ったようだが…」
「独断ですって!?枢機卿たちがいたのに、なんでそんな勝手な真似をしたのよ!」
アニエスが、ここにいるはずの部隊がおそらくヒポグリフ隊であることを口にすると、ルイズがその部隊が勝手な先行をしでかしたことを知って声を荒げた。
「原因は、ここ最近が何一つ魔法衛士隊が功績をあげていないことだろう。
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ