悪魔-メフィスト-
[16/16]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
に行けば、ウェールズと一緒に幸せな暮らしが待っている。明らかな盲信を拭い去ろうとしないアンリエッタは耳をふさぐ。そんな彼女を見かね、ウェールズはついに、ある命令をメンヌヴィルに下した。
「…ミスタ・メンヌヴィル。僕らの花道を切り開くために、彼らを殺してくれ」
「ああ、いいとも」
待ち望んでいた展開が訪れたことが喜ばしいのか、メンヌヴィルは懐からあるものを取り出した。やっぱりな…メンヌヴィルが取り出したそれを見て、シュウは予想が当たったことを確信する。
「さあ、お前の光の力を見せてくれよ?……『ウルトラマン』」
「…ッ!?」
それを聞いたとき、アンリエッタが一瞬驚きを見せた。今…彼は何と言った?その反応に誰も気づくことはなかった。
メンヌヴィルは、両手に握った黒い棒〈ダークエボルバー〉を左右に引っ張った。瞬間、ダークエボルバーから発せられた黒い波動が、彼の身を包み込む。その時、彼の顔が眉間のあたりからガラスのようにひび割れていく。
直後に彼の体が破裂し、サイトたちの前に、一体の黒い巨人が現れる。
背骨など人間の体を張り巡る骨を象ったようなごつごつとした部位、闇を意識したような黒い目とコアゲージ。
第二の闇のウルトラマンにして、黒い悪魔『ダークメフィスト』が降臨した。
「こいつが、ダークメフィスト…!」
なんて禍々しい姿なのだろう。姿かたちは確かにウルトラマンのそれっぽいが、サイトの知るウルトラ戦士たちと異なり、この巨人からは触れてはならない危険ななにかしか感じ取れなかった。
メフィストはシュウを見下ろすと、かかってこいと言うかのように手招きする。その挑発に自ら乗ったシュウは、エボルトラスターを鞘から引き抜き、自身も光を纏って巨人の姿に変わった。
ついにこの異世界にて、ウルトラマンネクサスとダークメフィストが、再び相対したのだった。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ