暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
悪魔-メフィスト-
[13/16]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ッタは彼の一言がまるで自分たちの間に交わされた愛を否定されたと思い不快感を表す。
「どきなさい!!命令だと言ったはずです!」
「俺の主は、ルイズだ。あなたじゃない。それにたとえルイズの使い魔じゃなくても…どうしても国を出ることを止める気も、姫様を連れて行くのを止める気もないってんなら…俺はあなたたちを止めてみせる!」
民のため・王家のためにウェールズと共に命かかけた王党派や、自由を愛する心に従うまま王党派と共に戦ったグレンたち炎の空賊たちのためにも…!
サイトはウェールズに向けて駆け出す。しまった…速い!アンリエッタとウェールズの詠唱が間に合わない。
しかし、その時だった。森の中から突然、一発の黒い弾丸がサイトに向かって放たれた。
「サイト、危ない!!」
「!!」
だがその弾丸がサイトに当たる直前だった。新たに飛び出してきた光弾がそれに体当たりし、対消滅する。
「今のは…?」
ルイズとアンリエッタは共に、黒い弾丸と光弾が飛び出してきた方角をそれぞれ見やる。
「やれやれ…邪魔するなって。野暮な連中だ」
「………」
黒い弾丸を撃った方角からはウェールズに同行してきた屈強な体つきをした黒いローブの男が、そして光弾が飛んできた方角からは、ブラストショットをその手に握るシュウが現れた。
「シュウ!」
「あんた、怪我は!?」
ルイズと、いったん彼女の傍に戻ってきたサイトが、トリスタニアにいるはずの彼がここに要ることに目を見開く。
「問題ない。さっき応急処置は済ませてきた」
「あなたも…邪魔をするというのですか?」
「当然」
現れたシュウを睨みつけながら問うアンリエッタに対し、シュウはさも当たり前のごとく言い返した。
「遅いですよ、ミスタ」
「ウェールズ様、この方は?」
ウェールズが親しげに巨漢と話しかけている様に、一体何者なのかとアンリエッタはたずねる。
「僕ら王党派に味方していた空賊たちの一員だよ。大丈夫、彼らは信用できるさ」
「ウェールズ様がおっしゃるなら…信じますわ」
(空賊だって?こんな人見なかったぞ…!)
それに、どことなく怪しく、恐怖さえ覚えるような巨漢の雰囲気にサイトは戦慄する。この男こそが、おそらく今回の真犯人にして黒幕の可能性がある。気を引き締めなくては。
「ずいぶん安い信頼だな。その男が、あんたの愛する男を操っているとは考えないのか?少なくとも普通じゃないのは、あんたの聡明な頭でならわかっているはずだ」
「…ッ」
「アンリエッタ。あの男の発言に耳を貸してはならない。君は僕と彼、どっちを信じる?」
一瞬シュウの言葉に、アンリエッタは揺さぶられたが、直後にウェールズがアンリエッタに耳打ちする。今の情緒不安定でウェールズへの依存が高まっているアンリエッタが選ぶ答えは、唯一つ。ウェールズだけだった
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ