悪魔-メフィスト-
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かし、そんなウルトラマンがベリアル以外にいたなんて…」
セブンからの問いにアストラは頷き、かつて自分たちとウルトラ兄弟たちを地球とこの星諸共同士討ちしようとした、暗黒星雲の支配者と呼ばれたあの星人のことを思い出す。いまでもアストラの中には、その星人への怒りが募っていた。メビウスが地球を守っていた時期もそいつが後の兄弟の姿を利用し暴れたと聞いたときは、すぐにでも自分が倒しにかかりたいと言う衝動にも駆られた。
「そのウルトラ戦士の特徴はわかるか?」
ゾフィーが興奮しているアストラの心情を察して、落ち着きのある声で彼に問う。少し落ち着きを取り戻したアストラは、ウルトラ戦士特有の超能力を用いて、それによるモニターのようなものを出現させる。
体全体に走る黒いラインと、胸に埋め込まれたY字型のエナジーコア。シルバー・ブルー・レッド族のいずれにも属さない、見たこともない特徴を持つウルトラ戦士。映されたのは、シュウが変身するウルトラマン…ネクサスの姿だった。
「…このウルトラマンは、M78星雲の者でも、僕のかつての故郷獅子座L77星の者でもないです。ただ、彼がレオ兄さんとゼロと共に戦ってくれたと言う報告がありました」
「このウルトラマンは…!」
ネクサスの姿を見て、ゾフィーが反応を示した。
「ゾフィー兄さんは何か知っているのですか?」
「いや…かつて、キングさえも凌駕した恐ろしい悪魔から、光の国を救った伝説の超人に似た戦士がいたのを思い出したのだ」
「あのキングを!?」
ゾフィーの口から放たれた言葉に、メビウスは驚愕を露わにする。
ウルトラマンキング。このM78星雲のウルトラ戦士たちとは異なる星、キング星で暮らしている、ウルトラマンの老人。しかし老いているとはいえその力は、当の本人さえも恐ろしく思うほどのもの。生きた伝説の…ここにいるウルトラ兄弟たちよりもはるかな強さを秘めた存在である。そのキングを…さらに凌駕した悪魔がいた、これをまだ若いメビウスが驚くのも無理はなかった。
「伝説の超人…まさか!」
ゾフィーの言う伝説の超人という言動に、もしやとタロウが反応を示したが、直後にゾフィーから否定的な言葉が飛ぶ。
「いや、まだ確証はない。あくまで似ていると思っただけだ」
「しかし気…レオが報告した例の黒いウルトラ戦士が気になるな。我らにとっても無視することのできない脅威になるのは間違いない。ゼロに何事も無ければいいのだが…」
息子の身を案じ、セブンがそう言ったときだった。ウルトラ戦士たちの頭上に、オレンジ色に光る文字が突如描かれた。
「これは、ヒカリのウルトラサイン?」
『こち…ザ…ヒカリだ……怪…ザザ…場に異常…発生。救援を!……アアアアア!!!』
サインから、ウルトラマンヒカリの声が聞こえる。しかし電波状態の悪い場所からの通信なのか、う
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