短編44「先はどこだ!?」
[8]前話 [2]次話
息子が5歳の時の話だ。
朝食に、焼きうどんを出した時。息子はフォークを差したまま、うどんを見て固まっていた。
「大丈夫か?」
体調が悪いのかと思い、声をかけると……
「うどんの先って、どこだと思う?」
と、息子は言った。
まったく君はパパと同じ事を思うのだな。僕は低学年の時の頃を思い出した。ザルに盛られた蕎麦を箸でつまんだ時だった……
『この先はどこにあるんだろ?』
と、思った。そして、ゆっくりと蕎麦をたぐると時々、蕎麦がへこんだ!
『ああ、ここが先だな!』
へこんだ場所をかき分けると、蕎麦の先端を見つける事が出来たのだった。なので僕は息子に言った。
「ゆっくり、うどんをたぐってごらん」
早速、息子がうどんをフォークで手繰り寄せた。
ポコン
と、うどんの山がへこんだ
「多分、パパはこの辺だと思うよ。見てみよう!」
と、僕は自分の箸で、うどんの山をかき分けると、先端が見つかった。僕は箸でその先端を持ち、引っ張ると……
「あっ!パパとつながった」
と、息子は大喜びしたのだった。
おしまい
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ