番外編:もしも…
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大輔「…フェイト」
フェイト「大輔!!」
エリオ「父さん!!」
キャロ「迎えに来たよお父さん!!」
大輔の彼女と、未来から来た大輔の子供。
本人達は養子らしいが、父親である大輔を慕い、本当の家族に見える。
大輔「ああ、悪い。待たせて…じゃあ帰るか」
自分達には一切見せない笑顔。
その表情には子供達への深い愛情を滲ませていた。
タケル「(家族ごっこなんかして何が楽しいんだか…)」
自分は両親と共に暮らすことさえ出来ないのに。
キャロ「お父さん、皆も待ってるよ?」
大輔「皆?」
エリオ「はい、賢さんもルカさんも…他の母さん達やお祖母さんも皆。父さんの帰りを待ってます。シグナムさん達も、シグナムさん達のパートナーデジモン達も」
大輔「ああ、そうだな。家族や仲間の皆で過ごすのもいいかもな」
自分達の存在を完全に除外していることに彼は気づいているのだろうか。
大輔「高石」
苗字で呼ばれるようになり、しばらくして慣れてしまったために訂正はしない。
タケル「…何?」
大輔「想いは口にしないと伝わらない」
タケル「は?」
大輔「独りが嫌なら何で石田さんとクリスマスを過ごそうとしない?あの人にあんなにお兄ちゃんお兄ちゃんって言ってて、石田さんもお前に過保護なんだから、淋しいって呼べば、あの人なら飛んで行ったんじゃないのか?」
タケル「何?つまり君は、僕が独りなのは、僕の努力が足りなかったって言いたいわけ?」
大輔「そういうことだな。」
タケル「っ!!」
殴り掛かろうとするが、あっさりかわされて逆に殴り返された。
大輔「そうやって、逃げ続けたせいで独りになったんだろ?気持ちってのは口にしないと伝わらない時もある。お前、自分の気持ちをぶつけた時ってあんのか?強いて言うならカイザーだった頃の賢との喧嘩だったんだろうけど…あれはノーカンだな」
負の感情に任せて言った言葉だからノーカンにしても構わないだろう。
大輔「お前さ、自分のこと不幸不幸ってツラしてるけど。お前はまだ恵まれた方なんだぞ。フェイトとアリシアには父親は死去してるし、フェイトは昔虐待を受けていた。エリオとキャロも捨てられて。賢は兄貴を失い、家族は賢を見ない。ティアナとはやては物心つく前に両親がいない。ルカはクローンで殺すことしか教えられない。一輝兄ちゃんは光が丘テロで家族を失った…不幸自慢するわけじゃねえけど。お前には兄貴や両親もいるだろう。例え離婚してもお前の親や兄貴であることに変わりはない。家族なんだろうが。自分から動こうともしないで駄目だから、無理だからって勝手に諦めて。」
タケル「……」
大輔「臆病者。希望の紋章が泣いてるぜ」
それだけ
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