空白期 中学編 17 「二度あることは三度ある?」
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前はもう少し落ち着きを持て」
「うん、分かった……許してくれる?」
「今回はな。次やったらさすがに怒るぞ」
「えへへ、ショウありがとう」
釘を刺すつもりで言ったのだが、どうやらレヴィの中で俺は怖い人間だとは思っていないようで、嬉しそうに笑いながら抱きついてきた。
今俺とレヴィの体の間にあるものは水着という薄い布1枚だけ。豊満な胸の感触がほぼダイレクトに伝わってきている。
いつもならば即行で放すのだが、今のレヴィは水着だ。じっと抱きついているわけでもないため、下手に放そうとすると事故が起こってしまう可能性もある。異性意識のないレヴィは気にしないかもしれないが、俺や周囲はそうはいかない。
「レヴィ! き、貴様は……!」
シュテルに止めに入ってもらおうと視線を向けると、顔を真っ赤にしたディアーチェが立っていた。彼女はまともな感性を持つ少女だけあって、すぐさまに対応してくれるだろう。
「このような場所で何をやっておるのだ。さっさと離れぬか!」
「なんで?」
「何でって……」
「いいですかレヴィ、そのようなことは好きな相手にしかしてはならないものです」
シュテルの物言いに隣に居たディアーチェは驚愕の表情を浮かべる。まあ気持ちは分からなくもない。これまでのシュテルならば、ディアーチェがどうのという発言ばかりだった。まさかここでまともな発言が出るとは予想していなかっただろう。正直俺も驚いている。
「え? じゃあ何も問題ないよ。だってボク、ショウのこと好きだし」
嘘偽りない笑顔で放たれた言葉に、恋愛的な意味で言っているわけではないと分かっていたのだが、不覚にもドキッとしてしまう。密着している状態で言われたからかもしれないが。
「そうですか……ディアーチェ、あとは任せました」
「え、ここで我に振るの!?」
「あそこまで堂々と言われてしまっては私には難しいです」
「誰に向かって言っておるのだ。貴様、メガネがなくても多少は見えるであろう!」
あのおふたりさん、漫才してないでレヴィをどうにかしてほしいんだけど。仲が良いのは分かるけどさ。
「貴様といい、レヴィといい……どうして我の周りには――っ!?」
憤慨するディアーチェだったが、急に声になっていない悲鳴を上げる。何が起こったのかというと、はやてが背後から抱きついて彼女の胸を鷲掴みにしたのだ。
「王さま〜、何で上着とか着とるん? せっかくの水着姿が台無しやないか」
「耳元で囁くな! というか、このような場所で人の胸を揉むでない!」
「人前でなければええの?」
「そのような意味で言っているのではないわ! さっさと離れぬかこのうつけ!」
即行でここまで弄られるディアーチェは可哀想過ぎるだろ。もう少し彼女に優しい世の
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