番外最終話『絆は終わらない』
[5/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
してないじゃない!」
ウォーターセブンでデートをする約束をした。確かにまだやってない。心残りだ。
「ハントともっと一緒にいたい!」
「……」
俺だっていたい。
けど、やめてくれ。
「ハントと一緒に笑いたい!」
「……」
俺だって笑いたい。けど、俺はそれにこたえるわけにはいかないから。ただ黙って、その言葉を受け止める。
もう、やめてくれ。
「なんで答えてくれないのよ! ……ハント!」
「……っ、けど……もう、無理。無理なんだ」
ナミの顔が歪んだ。
お願いだから、やめてくれ。
そんな悲しそうな顔しないでくれ。いくらナミが美人でも、そんな顔は似合わない。
「だってずっと一緒にいてくれるって……ハント言ったのに! なんで! なんでよ! なんで!? ねぇ、ハント……なん……で、よ」
「っ」
ナミの声が歪んでいる。
痛い。
響く。
泣かないでくれ、ナミ。
お願いだから。
ナミにそんな声を出されると、壊れてしまう。
「私と……もう一緒にいてくれないの? 側にいてくれないの? そんなの……嫌だ……いや……いやだよぉ、ハン、とぉ」
ナミが膝から崩れ落ちた。俺のズボンを掴んで、ナミが泣いている。
その声を聞いて……もう、だめだった。
もともとサンジにひびを入れられて、ルフィに壊されてた。そんな状態で目の前にナミがいればもう堪えることなんて出来るわけがなかった。
泣いてるナミに、ただ反射的だった。
「……俺だってなぁ」
あぁ、だめだ、言うな。
言うな言うな言うな。
何度制止しても言葉は止まらない。
「俺だって嫌だよ! ナミと離れたくないに決まってるだろうが! ナミだぞ! ナミなんだぞ!? ずっと好きで! 好きで好きで好きで好きで! 好きでたまらないナミと離れたいわけないだろうが! 側にいたいに決まってるだろう!? デートだってしたいに決まってる! 俺はずっとナミの側にいるためだけに生きてるんだ!」
「……ハン、と?」
「ナミが好きだ! 好きだ好きだ好きだ好きだ! ナミと離れたくない! 離れたくない離れたくない離れたくない!」
子供みたいにわめく。
かっこ悪いなぁ、俺は。
わかってても、やっぱり止まれなかった。
「なんで俺がナミと離れなきゃいけないんだよ! なんで俺がナミの側にいられない! なんで俺がナミ笑顔を守れない! なんで、なんで!? ナミとやっと会えて! やっと一緒にいられて! やっと恋人になったのに!」
「……」
「離れたくないに決まってるだろうが!」
膝から崩れてるナミと同じように俺も膝から力が抜けて立っていられない。俺もまたナミにすがるようにして、ナミの服の袖をつかんでい
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ