番外36話『仲間の力』
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さそうだが、それでも足止めにはなっている。その間に、ナミはまた黒い雲をハントの真正面へと作りだし、自身がハントの背後へと走り寄る。
そして落雷が消えると同時にまた叫ぶ。
「雷光槍・テンポ!」
雷の槍がハントを貫こうと正面から迫るが、既に2度目とあってハントも余裕をもってジャンプ一番に避けて見せる。だが、それこそが狙い。
「今よ、ルフィ!」
「ゴムゴムの巨人の銃」
迫りくる巨人の腕。
「はぁっ!?」
ハントが驚きに声を漏らしたのはこれで何度目だろうか。ルフィの腕がまるで巨人族のような大きさになって迫ってきていれば誰でも驚くというものだろう。とはいえ、黙って喰らうわけがない。その場で、先ほどのナミの雷の槍を回避するために避けた勢いでもって空中にいるままで右ひざに力をためて、そこから左足を軸にして腰を回して右足の力を解放。
「5千枚瓦飛び回し蹴り!」
巨人の銃とハントの蹴りが同時にぶつかり合い、両者ともに吹き飛ばされた。ただその後が違う。見事に態勢を整えて着地を成功させようとしているハントとは対照的に、そのままルフィは右腕に生じた爆発に体を引きずられるようにして壁に激突して、ルフィの動きが止まった。
――ルフィも終わった……か? ……いや、流石に腕が完全に使い物にならなくなったぐらいか? ……ん? っていうか今ルフィの体縮んでなかったか?
ルフィの動きが止まったことを見届けながら足が地面に着いた瞬間だった。
「悪魔風脚」
つい先ほどまでいなかったはずの背後。そこから聞こえてきた聞きおぼえのある声に、今度こそハントの表情が完全な驚愕へと変わり、そして。
「最上級挽き肉!」
熱く、重く、そして何よりも力強い何発もの蹴り。それが、ハントの背中へとついに全て吸い込まれていく。それはハントの背中にめり込み、熱く肌を焼く音が小さく響き、そのままハントが壁へと蹴り飛ばされることとなった。
「サンジ君!」
「サンジ!」
ナミとルフィが勝利を得たかのように顔をほころばせたものの、サンジは煙草を吹かせながらも首を振る。
「まだだぜ……ルフィ、ナミさん」
「うそ!?」
慌ててルフィとサンジと後ろに立つようにナミが後退しながらも、吹き飛ばされ壁に激突したハントへと視線を送る。
と。
サンジの言葉はどんびしゃ。
「っつぅ……武装色を貫通して肌が焼けたぞ今の……背骨も……さすがに折れはしなかったけど、もう一回喰らったらヒビとか入りそうな威力だな」
壁の瓦礫をおしのけて立ち上がったハントが、流石に僅かに血を零しながらも、また立ち上がり魚人空手の
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