番外36話『仲間の力』
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と集まる人間が、まるでゴミのよ……ではなく列をなして、集まっていた。
廃船場の外は、水の都だというのにものすごい熱気に包まれている。だが、対峙する当事者たちの空気はそれとは正反対。
「……本気でやるのか?」
ただ一人、準備運動をこなしながら問いかけるハントと相対する麦わら一味。
ルフィ、ゾロ、サンジは当然にチョッパーもロビンもフランキーも、ソゲキングも、ナミまでも。それぞれがハントを睨み付けるようにしてそこに立っている。
「おいおい、本当にあいつを全員でシめんのか? 流石にやりすぎじゃねぇの?」
「少なくとも今回戦ったあのハトの奴よりは強ぇから安心しろ」
フランキーの言葉にゾロがぼそりと呟き、それをなかなかに信じられないフランキーは「ああ!?」と驚いたように表情を固める。ハントを睨み付けているゾロの腰には3本の刀が。1本は先日のバスターコールにて失ってしまったのだが、流石にハントを相手にするとあっては2刀流ではまずいと考えたらしく、既に刀屋から借りてきていた。いくらアイスバーグの恩人の一味とはいえ渋られたのは確かだが、どうにか借りることが出来た結果が今の彼の腰にある3本の刀……なのだが、それはともかく。
「っていうかソゲキングはおかしくね?」
というハントのもっともな言葉を受けて「ロビン君の救出を手伝った時と同じ理由だ。なにもおかしいことは無いだろう。何か問題でも?」と応える。
「……うん、まぁ、いいけど」
そうしてから最後はチラリとナミへと視線を送る。既に完全版クリマタクトを構えて戦闘態勢万全の様子に、ハントは口を開きかけて、だが結局はすぐに閉じた。それから数秒ほど目を閉じて、ハントはそっと目を開く。
「これが決闘なら、俺は本気で行くぞ」
「あたりめぇだ!」
「だったら」
間髪入れずのルフィの返事に、ハントは息を大きく吸って吐き出し、そして叫ぶ。
「かかってこいや!」
それが、合図。
「ゴムゴムのJET銃!」
「うおっ!?」
速い。
ハントが知っているルフィの動きとはケタが違う。そのあまりの速さに思わず声を漏らしたハントだったが、それでも即座に彼も動いていた。
「5千枚瓦正拳!」
己の顔面めがけて放たれた、真正面からのルフィの拳とハントの黒く変色した拳がぶつかり、吹き飛ばされたのはルフィの方。打撃による痛みからルフィが顔をしかめたのもつかの間、それとは別の衝撃がルフィの体内外から爆発。ルフィを後方へと吹き飛ばした。
拳を砕いただけ。弾いたルフィの右腕はしばらくは使い物にはならないだろうが、まだルフィは戦闘不能にはなっていない。追撃を加えようと大地を蹴ろうとした時「108煩悩砲!」というゾロの言葉と共に、巨大な斬撃が
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