第二百二十話
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第二百二十話 具体的には
今日子先生は今田先生にさらに言った、紅茶とケーキを楽しみつつそのうえで言ったのだ。
「それでね」
「ええ、どんな石か」
「間違っても宝石じゃないわよね」
「奇麗っていってもね」
今田先生は今日子先生の問いににこりと笑って答えた。
「そういうのじゃないわ」
「そうよね、幾ら何でもね」
「宝石は確かに奇麗だけれど」
「錬金術で生み出そうと思ったら」
「賢者の石程じゃないけれど」
「難しいから」
今日子先生ははっきりと答えた。
「殆ど錬金術を極めている位じゃないと出来ないわよ」
「私達でもね」
「難しいわよ」
日本屈指の魔女である先生達でもというのだ。
「とても子供の出来るものじゃないわよ」
「だから宝石じゃなくて」
「もっとランクの低い石なのね」
「奇麗ならそれでいいから」
「だから具体的にはどういった石なの?」
「ううん、そうね」
今田先生は従姉妹の先生に考える顔で答えた。
「ガラスでもいいかしら」
「ガラスなのね」
「ガラスも石に入るわよね」
「そうなるかしら」
「そうね、じゃあビー玉?」
「ビー玉は確かに奇麗ね」
「それでいいかしら」
「ガラスなら簡単に出来るし」
錬金術でもだ。
「いいんじゃないかしら」
「じゃあそれで決まりかしら」
「そうね、それじゃあね」
今日子先生もようやく納得した顔で頷いた。
「私もいいと思うわ」
「それじゃあ今度の課題は」
「ビー玉作りね」
「錬金術でね」
「錬金術も魔術の一つ」
「仙術、科学もだけれど」
先生達は魔術ここでは魔女が使う術をかなり広範囲に考えているのでそうした術も入るのだ。科学ですらだ。
「だから錬金術もね」
「あの娘達にやってもらいましょう」
「亜美ちゃんが得意だけれど」
「他の娘達にもね」
「そうするのね」
「是非ね」
今田先生はにこりと笑って答えた、七人の課題はビー玉作り錬金術でのそれに決まった。
第二百二十話 完
2015・3・14
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