番外編037話 if 真・恋姫無双編 07話
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いなくアクセルと一刀が同郷だと思っていたのだろう。
「ま、似たような場所だってのは確かだったけどな。少なくてもあの北郷一刀という男は俺みたいに仙術の類は使えないのは間違いない。……で、この状況は」
向けられた視線の先にあるのは、卓の上に広げられた地図。
黄巾党本隊がいる場所を正確に現している。
「お前達が戦っている間に、思春や明命に忍び込んで貰ってな。あれだけの人数がいるのだから、内部からどうにか出来ないかと思ったが……」
その言葉に、アクセルは思春と明命の方に視線を向ける。
フンッとばかりに視線を逸らしたのが思春。ニコリと笑顔を浮かべて頭を下げたのが明命。
それぞれの行動に頷きを返し、アクセルの視線は冥琳へと向けられる。
「で、向こうの配置とか糧食の保管場所とかを見つけたのはいいけど、それからどうするんだ? 董卓辺りにでも知らせるのか?」
そんな、ある意味予想通りと言わんばかりの問い掛けに、冥琳は首を横に振る。
「いや、お前と祭殿が華雄を助けたおかげで、我等だけで黄巾党の本隊を攻める許可を貰った。その為の作戦会議だ」
董卓は余程華雄の命を助けた事を感謝しているんだろうな、と人の悪い笑みを浮かべつつ冥琳は告げる。
「もっとも、最初は危険だと言われて止められたが……」
アクセルが一刀と話をしている時に、準備万端整えて冥琳が董卓と交渉していたのだと聞かされたアクセルは、どこか呆れた視線を冥琳へと向ける。
そもそも交渉相手に賈クではなく董卓を選んでいる辺り、恩を盾にして自分の意見を通す気満々だったのが窺える。
「それにしても、俺達だけで黄巾党本隊を倒すって……どうするつもりだ? 俺が力を使うのは不味いんだろ?」
「うむ。アクセルの仙術をここで大勢に見せるのは色々と不味い。……そう、大勢の前で大々的には、な」
ニヤリとした笑みを浮かべる冥琳に、その場にいた者達は思わず黄巾党の末路を想像するのだった。
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