番外編037話 if 真・恋姫無双編 07話
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らないんだろ?」
一刀の言葉に、アクセルは内心で納得する。
自分が混沌精霊であり、不老の存在であるというのは既に当然の事となっていたが、目の前にいる男は寿命があるのだと。
だが、ここで自分の正体を口にする必要もないと判断し、誤魔化すように口を開く。
「そうは言っても、こっちから出来る事はないんだからしょうがないだろ。それより一応確認しておくけど、ここは三國志のパラレルワールド……って認識でいいんだよな?」
「あ、ああ。にしても、俺とは違う異世界の住人か。正直、こんな状況じゃなければ色々と話を聞きたいんだけどな」
「まぁ、普通はそうか」
アクセルは既に異世界に転移する事に慣れきっているが、その類の技術がない世界にいた人物からしてみれば、まさに驚愕の出来事なのだろう。
更にアクセルは口にしなかったが、転移している世界は基本的に漫画やアニメ、ゲームといった世界なのだ。一刀のような年代にしてみれば、興味深い事この上ない筈だった。
(まぁ、それを言うならそもそも俺自身がアクセル・アルマーになっているってのが一番大きいんだろうけどな)
内心で考えつつ、取りあえず話を戻す。
「それで、ぶっちゃけ俺は三國志の知識なんて曹操、孫権、劉備を始めとして有名人くらいしか知らないんだけど……お前の方はどうだ?」
「あー、歴史は好きだったからそれなりに知ってるよ。けど、その知識はあくまでも三國志に関してだから、この世界だとあんまり当てにならないかも」
そう告げ、一刀は今まで自分が経験してきた事を語る。
料理や生活の面を始めとして、本来であれば三國志という世界では有り得ない程の充実ぶり。
もっともアクセルが一番驚いたのは、桃香と呼ばれている少女が劉備だったことだが。
(劉備があんな天然系でいいのか? いやまぁ、歴史上でも人格者だった筈だから、それを思えば不思議でもない……のか?)
「それで、この黄巾党ってのも三國志にはあったんだよな?」
「ああ。これで英雄達が表舞台に立つ準備が整ったって感じかな」
「じゃあ、次に起きる大きな出来事は?」
そんなアクセルの問い掛けに、数秒考えて一刀は口を開く。
「霊帝の死から始まる一連の混乱……かな?」
「霊帝ってのは、今の皇帝でいいのか?」
「ああ、うん。そう。で、何進と宦官達の間で権力争いが激しくなって、最終的には董卓が都を支配して悪逆非道の限りを尽くす」
「……は?」
一刀の口から出た言葉に、思わずそう返す。
勿論アクセルも、董卓という人物が悪人だというのは知っていた。だが、つい先程自分があった董卓がそのような真似をするかと言われれば、首を傾げざるを得ない。
「その辺は三國志とこの世界で違う、のか?」
「ん? どうしたん
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