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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's編
第九十七話 新たな魔術師の産声
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顔を隠そうと身を捩ろうとする。
三時間もの間、痛みに耐えていたのだから涙やらでくしゃくしゃになっているのだから当然ともいえる。
とはいえアリサの身体が思い通り動くはずも無く、隠すことは叶わないのだが。
「リインフォース、プレシア」
士郎の呟きのような言葉に待っていたかのように地下室の扉が開き、二人が姿を見せる。
「アリサを頼む」
「心得た」
「ええ」
士郎の言葉にリインフォースがアリサに毛布をかけ、抱きかかえる。
プレシアはリインフォースを先導するように地下室を後にし、リインフォースもソレに続いた。
「士郎君」
「アリサちゃんは」
「山場は越えた。
安定しているがしばらくは疲労と熱が抜けないから看病が必要になるだけだ」
「そう、よかった」
すずかは士郎に歩み寄り、ケースを開く。
そこにはアリサのルビーとは違い、サファイアがそこにはあった。
「大丈夫か?」
震えるすずかに士郎が優しく声をかける。
アリサは言葉では理解していたがどのような苦痛があるのかわからないという恐怖と戦っていた。
そして、すずかはアリサが宝石を呑むのを見て、理解したうえで呑むという恐怖と戦っていた。
「士郎君、抱きしめてくれるかな」
「ああ、いいぞ」
すずかを優しく抱きしめ、髪を梳くように優しく撫でる。
ゆっくりと治まっていく震え。
「士郎君、これを咥えてもらっても良いかな?」
「ああ」
すずかが差し出したのは自身が呑む予定のサファイア。
逃げ出そうという仕草も気配も無く、当然サファイアを呑むをやめるようには見えない。
士郎はすずかの意図がわからず、内心首を傾げるが何も問うことなくサファイアを咥えた。
すずかは大きく深呼吸をし
「ありがとう、士郎君。
アリサちゃん、なのはちゃん、フェイトちゃん、はやてちゃん、ごめんなさい」
士郎に唇を重ね、咥えていたサファイアを舌で絡め取り呑み込んだ。
すずかの行動に目を丸くする士郎だが、新たに取り出した白い布をすずかに咥えさせる。
何も言わず、拒絶しなかった士郎にわずかに微笑み、激痛との闘いが始まった。
すずかの痛みとの戦いはアリサより短く、サファイアを呑んでから一時間半ほどで終わりを迎えた。
「吸血鬼という元々の素質の差か?」
痛みとの戦いの後、そのまま士郎の腕で眠りについたすずかにわずかに首を傾げながら、すずかを抱き上げ、地下室の出口へと向かう。
「すずかちゃんも無事に終わったのね」
「ああ、リインフォース頼む」
地下室から戻ってきた士郎を出迎えたプレシアとリインフォース。
士郎はプレシアに言葉に頷きながら、リ
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