番外34話『邂逅』
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ったん途切れたものの、今度はチョッパーが「ナミもいないな、海兵の話を聞きたがってたのに遠慮したのかな」と呟いた。
それにこたえたのは、今度はロビン。
「プールへ行ったわよ、ココロさん達と」
「え〜、ナミさん水着〜? 飲み物でも持ってこう!」
とサンジが予想通り過ぎる反応を示し、そこへと向かう彼の背中に、そこにいた一同はため息を落とす。
「……」
「……」
ついに、ハントがここにいないという話題だけは、なぜか上がらなかった。
存在感。
ハントが時々気にしているが、もしかしたらそれが本当にないのかもしれない。
コビーとヘルメッポを置いて自分たちの船へと戻ろうとするガープ率いる海軍の前に、いつの間に先回りをしていたのか。ハントが立ちふさがった。
「……ん、なんじゃ? 確かルフィの仲間の……誰じゃったっけ?」
首を傾げたガープに、ガープの帽子を目深にかぶった部下がそっと耳打ちをするのだが、それよりも先にハントが口を開いていた。
「海坊主のハントだ……です。海侠の弟子の」
海軍に接する時のように普段の口調になりそうになったハントだが、これからお願い事をしようということを思い出して慌てて言葉を言い直して自己紹介を。
「おお、ジンベエの! ふむ、着とる甚平なんかは確かにそっくりだのう!」
なぜか楽しそうにハントの背中をバンバンと力強くたたくガープに「いてっ……いたいいたい! いや、っていうか本当に痛いんだけど!」とハントが顔をしかめて、数歩ほど後退る。
「それで? わざわざワシの前に立ったからには何か用でもあるんかのう?」
顎に手を置いて、どこか無遠慮な目でハントを見つめるガープが面白そうに呟く。そこで、ハントは丁寧に、そして勢いよく頭を下げた。
「俺と決闘をしてくれ!」
「ぶわっはっはっはっは! よかろう!」
「やっぱりダメか、やっぱ当然……ん?」
がっくりとうなだれるハント。もちろん断られて当然だというハントがそれでもどうにか話を聞いてもらおうと口を開いて、だがそこで動きを止めた。
「あれ? ……ん?」
呟き、そして確認するかのように「今、いいって?」とガープへと首を傾げた。ガープの隣にいる帽子の男を見ると、その男は呆れたように帽子に手をやり、だが何も言わずに肩を落としている。
「だからよかろうと言っておるじゃろ! で、やるのはいつじゃ? 明日か? 明後日から? なんなら今からでもええぞ?」
元々決闘を受けてもらいたいと思って頭を下げたハントでも、あまりにもあっさりと受け入れてもらえた決闘に、混乱を隠せずに「え、えっと」と言葉を濁らせる。どちらかというとどこか抜けていて、常識もなく、それ
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