番外34話『邂逅』
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…絶対に手ぇ出すなよ! 殺されるぞ!」
会話を大雑把に聞き流しながら、ハントは何度か首を振ってガープを見つめる。
――海軍の英雄? なら、本当にあり得るのか? 師匠より純粋な身体能力で強いなんて男が。
ハントが自問自答を繰り返す間にも彼らの会話は続いていく。
ルフィの麦わら帽子が四皇のシャンクスから預かったものだという話には流石にハントも驚いたり、ルフィの父親が革命家ドラゴンであるという話を聞いて、ハントは首を傾げたりと、様々なルフィの素性を知ることになったガープとの邂逅だが、ガープの用件とは別にルフィの過去を語りに来たわけではない。
最初の登場時に彼が言ったように、ルフィに会わせたい人物の付き添いに来たに過ぎない。
コビーとヘルメッポ。
ルフィとゾロにとっては懐かしい人物だ。
「お前はわしの孫なのでこの島で捕えるのはやめた! と軍にはうまく言い訳しておくので安心して滞在しろ。何よりワシは二人の付き添いなんでな、こいつらとはまぁゆっくり話せ、わし帰る」
言いたいことだけを言ってそのまま踵を返すガープに「うん、じゃあな」とルフィが揚々と手を振ったところで「軽すぎるわー!」とガープによる不条理な鉄拳がルフィの頬を張り倒した。
「惜しめ、ばか者! 久しぶりのじいちゃんだぞ!」
「どうしろってんだよ! 俺はなぐられただけじゃねぇか!」
「それでもわしは孫に愛されたいんじゃアホ!」
どうにも血のつながりを感じさせる二人の口論も無事に終わり、今度こそ本当にガープは一味の前から去るのだった。
ガープが去ったことで、また一味は各々の自由行動に移る。
ルフィはコビーとヘルメッポと3人で思い出話に花を咲かせ、ナミはプールサイドでそれを盗聴。といっても盗聴していたのは最初だけで、本当に思い出話になった時にはナミはその盗聴をやめてココロとチムニー、さらに猫のゴンベとともに水遊びに興じる。
途中でハントがいないことに首を傾げたナミだったが、まぁそういう時もあるだろうと結局は気にせずにまた遊びを再開するという一幕もありつつではあったが。
さて、残りの面々。
ゾロ、サンジ、チョッパー、ロビンの4人は仮設住宅でのんびりとお茶会の真っただ中。
「しかし嵐のようなじいさんだったな」
「ドラゴンのことは本当に驚いたわ、血筋からただ者じゃなかったのね」
サンジの言葉に、ロビンも同意。話題に上ったその人物の主を探しても見つからなかったチョッパーが「ルフィは?」と尋ねると、ゾロが「表でコビーたちと話してる」と答えた。
「おめぇはいいのか、ダチなんだろ」
「懐かしいけどな、コビ―を救ったのはルフィだ」
サンジの問いに、ゾロなりに気遣いの言葉を見せ、そこでルフィの話題はい
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