番外34話『邂逅』
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。ほめられたい。俺という存在に胸を張ってもらいたい。
「……」
本当にただ、それだけ。
……まったく、20歳の男が思うことか、これは?
恥ずかしくなって、また俺は走るペースを上げる。
水路を飛び越え、家の屋根に飛び乗り、屋根から屋根へと風を切る。
強くなろう。
ロングリングロングランドでは俺はルフィたちを鍛えた方がいいかもしれないって思ってたし、この島に来て初日にもゾロにそのことで相談したりもした。ゾロがいらないって言ってくれたからそれで納得した俺だけど、そもそも俺は間違っていた。
あいつらを鍛えるよりも先に、俺はもっと強くならないといけない。あいつらが自分たちで強くなろうとしてる間にも、俺も自分で強くなろうとしなければならない。
エースにも師匠にも大将にも四皇にも、つまりはもちろん白ヒゲさんにも勝てるくらいに、強く。
今までみたいにいつか強くなろうなんて、どこか呑気に考えてたらダメだ。
きっとこれから先、俺よりも強い人間がたくさん出てくる。そんな時、心のどこかでルフィに頼っているような今の自分じゃだめだ。
絶対に強くなる。ナミといるために、誰よりも俺がナミを守る。
もっと強くなる。仲間に胸を張っていられるように、誰よりも俺が皆を守るんだ。
誰よりも強くなる。
強くなりたい。
だから、俺は強くなる。
「よっしゃ!」
太陽が徐々に昇っていく。光が眩しくて、力強かった。
ハントが決意を新たにしたその翌日。
死闘を演じた彼らも遂に目を覚まし始めた。
ルフィに関しては未だに眠ってはいるものの、午前が終わるころにはそれ以外の者たちは既に各自で自由に行動をとっていた。
ルフィは眠りながらの食事中。
ゾロは一人で外出中。
ウソップは一味を抜けているため、いるはずもない。
それ以外の一味の面子が集まっている、とある建物。そこにフランキーが現れる。
フランキーが麦わら一味から奪った2億ベリーで購入した宝樹アダム。それにより彼らの乗る船を製作することを提案し、麦わら一味はそれを受け入れた。フランキーの腕の良さは折り紙付きで、その上、宝樹という船の材料費のみで船が手に入るという破格の条件だ。断る理由などない。
こうして、次の島へと進む船を手に入れた麦わら一味たちは素直に喜びの声をあげるのだが、それは長くは続かない。
「……なんだ!?」
「誰だぁ!」
恰幅のいい、海軍の制服に身を包んだ男が一味の住む仮設住宅の壁を壊して侵入してきたことでいきり立つ一同に、その海軍の男は言う。
「お前らか……麦わらの一味とは。モンキー・D・ルフィに会わせたい男たちがおるんじゃが」
「……海軍!」
恰幅のいい男の服装が
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