番外33話『バスターコールバスター』
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正義の門の前で敵の船を乗っ取った一同はルフィと、そしてロビンの側にいるというはずなのに一向に姿を現さないハントがくるのをひたすらに待つ。
「近いじゃねぇか、手を貸せば」
「俺たちはここでルフィを待つ、それでいいんだ」
ルフィを待つ一同。
「だめだ、ナミさん! ロビンちゃんの言った場所に行ってみたけどやっぱりハントの奴はいなかった!」
「もう、あいつったらどこに行ったのよ!」
「……私のせいで。あんなに血だらけになってたのに」
「なーに言ってんのよ、ロビン。ハントの奴、心配かけるだけかけといて結局なんにも役に立ってないんだから、むしろ後でとっちめてやるわ。ロビンが謝る必要なんてないわよ」
ハントを待つ一同。
二人が帰ってくるのが先か、それでもバスターコールの矛先が島から麦わら一味へと向かうのが先か。
麦わら一味が瀬戸際にいる時、島の反対側。そこで、フランキー一家とガレーラカンパニーの職人たち、それに途中でソゲキングにより仲間になった巨人二人の合同チームが島を脱出しようと走っていた。麦わら一味のいる正義の門を裏門とするならば、こちらは正門。
入ってきた門から脱出を図っている最中だ。
降りやまぬ砲撃の中、合同チームの全員を肩に抱えて走る巨人二人に、肩の上から彼らは声援を送る。
「エニエスロビーの正門は、入り口はすぐそこだ!」
「もう少し、頑張れ巨人!」
「任せとけい!」
「島から出られる! 逃げ切れるぞ!」
声援を受けて、走り続ける巨人二人が「うぉおおお」という雄たけびをあげて、ついに正門へとたどり着く。
が。
「うっ!?」
既にそこには3隻の軍艦が。
先回りされていた。
島に残っていた海兵の回収も完了し、各艦正門より徐々に距離をとっていく。砲門の狙いは当然合同チームの彼らへと向けられている。
そして、無情にも彼らの耳に届く、軍艦から軍艦へと飛ぶ。砲撃の指令。
「砲撃用意……」
3隻もの軍艦に狙われれば一たまりもないことは明白だ。
砲門が無情にも火を噴き――
その寸前に、どこからだろうか。彼らの耳に届く。
小さく、それでいて厳かで、粛々としたか細い声。
「――海竜」
何の予兆もなかった。
それは突如として現れた。
並んでいた3隻の軍艦。その横っ腹からふと出現した海でできた竜。いや竜のような海と言った方が正確なのかもしれない。とにかく、それが3隻の軍艦の腹をまとめて食いちぎり、ぶち抜き、通り過ぎた。海の竜が通り過ぎたその跡はまがまがしく、軍艦の腹には巨大な穴が開いている。
一瞬の出来事だった。
「な」
声を撃ちなう合同チームとは裏腹に軍艦からは悲鳴と怒声があふ
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