番外32話『銃殺刑』
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男は俺とロビンを交互に見て、それから言う。どうでもいいけど仮面してるせいで声がこもっててちょっと聞きにくい。
「初めまして、私は狙撃の王様ソゲキングだ。色々と話せば長くなるが君たちを助けに来た」
「俺たちを? いや、それより狙撃の王様? あんたが?」
じっとソゲキングを見つめる。
「な、なにかね」
「……」
「……」
ごくりと、ソゲキングの生唾を飲む男が聞こえた。
「かっこいいな! なんか! そのマントいかす! ヒーロー? もしかしてソゲキングはヒーローか!?」
「ふっふっふ」
おぉ! なんか笑い方までかっこいい!
「よよ、宜しく!」
「うむ……せっかくだがあまり長話をしてる場合ではない」
「おっと、そういえばそうだった。なんかごめん、ソゲキング」
「うむ」
いいなぁ、なんかソゲキング。
狙撃の王様だとウソップがいたら張り合うんだろうか、それとも憧れるんだろうか。いや、まぁ今はそれはいいか。
今はそれよりもロビンだ。
さっきソゲキングが助けに来たって言ってたけど、ロビンが素直に助けられようとするかなぁ。ちらっと見るけど、うん、やっぱりロビンの表情はあんまりさえない。
「私だけではない、この列車内で今サンジ君とフランキーというチンピラが暴れている。私はその隙をついてここに来た。さらにルフィ君たちももう一隻の海列車でこの線路を追いかけてきている。何やら大人数を引き連れてね」
おぉ、やっぱり来てたか。ルフィたちも、それにサンジがこの船に乗ってたのは知らなかった。ちゃんと見聞色発動しておけば……いや、まぁあんまり関係なかったかな? どっちにしても今のロビンを動かすのは難しそうだし。
また、ロビンを見る。
「ほら、な? みんなお前のことを助けに来るだろ?」
ロビンに言うけど、ロビンは浮かない顔のままで、俺の言葉にもこたえようとしない。
「窓の外からこの車両に来る時に覗いたんだが、後ろの車両にいる4人は正直ヤバイ奴らだ。サンジ君たちが来る前に君を救出できればそれに越したことは無いのだ、さぁ逃げよう私と共に」
「……」
ソゲキングの言葉に、ロビンはやっぱり反応しない。やっぱりソゲキングでも難しいみたいだ。ロビンの心を動かすのは。
「これが君の分のオクトパクツだ、両手両足にはめれば窓から出て海列車の外板に張り付ける……ハント君は泳ぎが得意だし、窓から泳いでくれたまへ」
「扱い雑じゃね!? ソゲキング!」
海の荒れ模様的に、両手が拘束されたままだとちょっと厳しい気もするんだけど……まぁ頑張ろう。足は自由だし、なんとかなるかもしれない。
「待って! どうしてそんなことに! 私ははっきりと貴方たちにお別れを言った筈よ!?
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