暁 〜小説投稿サイト〜
とあるβテスター、奮闘する
つぐない
とある鍛冶師、盗み聞く
[11/11]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
い詰められている時のユノをいつも助けてきたのは、あの小さな少女に他ならない。傍から見ればお互い様だった。
余人の立ち入る隙などないと言え切れるまでの、互いが互いを守り、守られる関係。
あの“はじまりの日”にユノが出会ったのがこの少女でよかったと、リリアは心から思った。



心から思った彼は、しかし知らない。

ユノと似通った性質を持ちながらも、自ら一人でいる事を選んだ少年がいたのだということを。
その少年が今まさに、彼が懸念していた通りに───感情の捌け口もないまま、やりようのない憎しみに心を蝕まれ続けているのだということを。

深い悲しみは絶望となり、絶望は憎しみへと姿を変える。
憎悪の炎は少年の身を、心を焦がし、彼を駆り立てた。

《月夜の黒猫団》を襲った、赤髪の槍使い率いる犯罪者プレイヤーの一団。

少年の全てを奪った者達への───復讐へと。
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ