つぐない
とある鍛冶師、盗み聞く
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い詰められている時のユノをいつも助けてきたのは、あの小さな少女に他ならない。傍から見ればお互い様だった。
余人の立ち入る隙などないと言え切れるまでの、互いが互いを守り、守られる関係。
あの“はじまりの日”にユノが出会ったのがこの少女でよかったと、リリアは心から思った。
心から思った彼は、しかし知らない。
ユノと似通った性質を持ちながらも、自ら一人でいる事を選んだ少年がいたのだということを。
その少年が今まさに、彼が懸念していた通りに───感情の捌け口もないまま、やりようのない憎しみに心を蝕まれ続けているのだということを。
深い悲しみは絶望となり、絶望は憎しみへと姿を変える。
憎悪の炎は少年の身を、心を焦がし、彼を駆り立てた。
《月夜の黒猫団》を襲った、赤髪の槍使い率いる犯罪者プレイヤーの一団。
少年の全てを奪った者達への───復讐へと。
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