番外編036話 if 真・恋姫無双編 06話
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笑みを浮かべる祭。
その2部隊の動きはここからでも見えており、実際その動きは見事と言う他ない。
曹操軍の動きが若干無謀なようにも見えるが、劉備軍がそこを上手くフォローしているのだ。
劉備軍は義勇軍であり、曹操軍の旗下で戦場を共にしてきた影響だろう。その連携は他の部隊とは違ってそれなりに様になっていた。
そんな中、祭の部隊も迎撃をしようと出撃してきた黄巾党の横腹を突くかのような形で攻撃し、自分達の被害は最小限に抑えつつ黄巾党には大きなダメージを与えている。
……もっとも、弓を得意とする祭が前線で指揮を執りながら戦うという関係上、護衛であるアクセルも同様に最前線で戦う事となっていたのだが。
尚、現在のアクセルの武器は鉄の棍が握られている。
当初はアクセルが持っていた剣や、あるいは呉軍で使用されていた槍や矛といったものを使っていたのだが、この時代の武器だけあって冶金技術の類も未熟であり、非常に刃が壊れやすかったのだ。
……まぁ、その理由として、アクセルが剣や槍といった武器の扱いに慣れていないというのもあったのだが。
そもそも、アクセルの本領はあくまでも人型機動兵器を使っての戦闘だ。生身の戦闘に関してもネギま世界で経験済みだが、その時は魔法を主として徒手空拳での戦いだった。
それ故、剣や槍といった代物は殆ど使った覚えがなく、かなりの本数を訓練で破壊してしまったのだ。
ただでさえ現在の孫呉は勢力的に弱小であり、壊れた武具の補修や買い換えに掛かる費用も馬鹿にならない。その結果、壊れやすい刃がついているのではなく、ただひたすら頑丈に鉄だけで作った棍がアクセルの武器となっていた。
重さだけで50kgはあるような鉄の棍をアクセルの筋力で振り回すのだ。例え相手が鎧を着ていようともそんなのは全く意味がない。
いや、そもそも黄巾党というのは農民が多く集まっている集団だけに、立派な防具を身につけている者自体が少ないという理由もあって、鉄の塊とも言える棍を振り回しているアクセルに触れるやいなや、吹き飛ばされているのだが。
(脆い……いっそこのまま、俺達だけでどうにか出来るんじゃないか?)
ふとそんな風に思ったアクセルだったが、あるいはそれがフラグだったのだろう。アクセルの隣で弓を構えては矢を放っていた祭が舌打ちをする音が聞こえてきた。
「ええい、あの猪めが! 確かに敵は無象無象じゃが、今の状況で誰の援護もなく突っ込んではそうなるのは目に見えておるじゃろうに!」
罵声のような声が聞こえ、祭の視線を追うと……そこでは、黄巾党が唯一勝っている数を利用して、一人だけ突っ込んできている華雄を包囲せんと動いているのが見える。
せめて、曹操軍を率いる夏侯惇と同じ方へと攻めているのであれば、関羽もその動きをフォロー出来
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