暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico17親友寄れば難無く苦無く
[11/12]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
が背後からした。振り向く前に、2人が私の足元へ滑るようにして転がって来たけど、すぐに立ち上がった。背後の蛇に振り向くと、そっちもまた砲撃発射態勢だった。

「絶体絶命ね・・・!」

今、2匹同時に砲撃を発射されると確実に撃墜・・・ううん、武器に串刺しにされて死んじゃう。それだけはどうにかして避けないといけない。だけど間に合わない。諦めかけたその時、「全員、伏せなさい」女の人の澄んだ声が聞こえた。有無を言わさないような声色に、私たちは一斉に伏せた。

瞬神の風矢(ソニック・エア)・・・!」

2匹の蛇の砲撃も臨界というところでそれは起きた。背後の蛇のさらなる奥からとんでもない魔力が発せられて、それが頭上を一直線に通り過ぎて行った。と、思えば前や後ろからガシャンって金属が床に何十個と落ちた音がした。恐る恐る伏せていた上半身を起こす。

「もう大丈夫ですよ」

背後から聞こえた女の人の声。振り向いてみると、20代前半くらいの女の人が居た。手にしているのは美術品のような弓。蛇が居たところの床には何十っていう武器が落ちてる。さっきの狼と同じ。間違いない。この女の人が倒してくれたんだ。
私たちは「ありがとうございました!」って頭を下げてお礼を言うと、「はい、どういたしまして」とても柔らかな微笑みを浮かべてくれた。そしてアリシアちゃんとアルフも無事に目を覚まして、女の人に私たちは自己紹介。

「わたくしは、フィヨルツェンといいます。ところであなた達はどうしてこのような危険な場所へ? こう言ってはなんですけど、子供が来るような場所ではありません。わたくしがお送りしますから、早く出ましょう」

やっぱり怒られた。でもここまで来て引き返すわけにもいかない。アリシアちゃんがここへ来た理由を、フィヨルツェンさんに教えた。すると「判りました。その目的をまずは果たしましょう」って歩き出したから私たちも続く。そしてフィヨルツェンさんが通路と隠し通路と隔てる壁に前に立って弓を構えると、右手に風を集束させて1本の矢にした。その矢を弓の弦に番えて・・・

瞬神の風矢(ソニック・エア)

射った。その矢は壁に直径2mほどの大穴を開けて、すぐに消滅した。壊したと言うより削り取ったって感じで、どこも崩すことはなかった。そのあまりにアッサリ事を済ませたことに呆けていると、「さ、行きましょう」フィヨルツェンさんが歩き出した。慌てて追いついて、「あ、トラップがあるといけないので」って私は先頭に出る。

「ここの通路に入るのは初めてですが、トラップが発動する仕掛けがどこにあるのかは判りますので大丈夫ですよ」

フィヨルツェンさんは風の流れを読むことで建造物内の異変や違和感を感じ取れるとの事。確かにマップに記されたトラップトリガーを危なげなくクリアし
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ