番外29話『水の都ウォーターセブン』
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うか一種の感動めいたものを覚えてしまう。なんか邪魔したくないって感じるのは……まぁどうせ俺ぐらいか。他のみんなはあんまり気にしないで会話に入りそうだ。
今にも出かけようとしてるサンジに「行ってらっしゃい」という言葉を投げかけると「おう、行ってくる」と、サンジからも当然のように返ってきた。しまった、これならナミにも行ってらっしゃいって言っておけばよかった。
まぁ、今更だけど……よし、今度からはちゃんと言おう。
「で? 話ってのは?」
「おっと、そうだった」
ゾロがもたれかかってる手すりに背中を預けて座り込んだまま、俺は立ったままの状態で隣に並ぶ。
「本当はゾロだけじゃなくてルフィとサンジにも話をしたほうがいい気はするんだけど」
「……?」
「空島であったマントラ……まぁ青海だと見聞色の覇気って言われてるけど。覇気についてやっぱり3人にも覚えてもらった方がいいのかなってちょっと最近思うようになった」
ロングリングロングランドでフォクシーにルフィが苦戦したときに一度悩んで、それは口にしないと決めたことだった。けど、やっぱり青キジとの戦いがあって話を聞く限りほとんど相手にすらならなかったという話を聞いてやっぱり話を切り出すだけ切り出してみようと、そう思った。
口にする分には別に誰かに迷惑をかけるということもないんだから、構わないだろう。
「まぁ、前にも言った通り尋常じゃ無い時間と労力が必要になるから、例えばこういう場所で一年ぐらいは停泊しなきゃならなくなる。これからの敵はどんどん厄介になると思うし、それで――」
「――ばかか、てめぇ」
一刀両断!?
切れ味良すぎじゃね!?
そう思えるぐらいにばっさりと話を切られてしまった。
戸惑う俺を見て、ゾロがこっちを見ることなく、言葉をつづける。
「いらねぇよ」
「……えっと」
なんで?
っていう言葉を発する前に、またゾロが言う。
「……今は覇気ってのを使えないが、いつか勝手に覚えてやる。うまい具合に例が身近にあるわけだしな」
例って……あぁ、俺のことね。
「俺たちは仲間で、それぞれがそれぞれにしかできねぇことがある……その中で俺たちぁ必死になる。それでいいんじゃねぇか? 俺もルフィもコックも、どうしても必要になんならお前に頭を下げる。少なくとも俺は、いやルフィもコックもそう思ってるはずだ」
「……」
つい、黙り込んでしまった。
俺たちは仲間。
その意味を俺はまだまだ理解できていないのかもしれない。
ゾロの言葉が真剣なそれで、なんとなく俺はまだまだだなぁと思った。
3人に教えるんじゃなくて、3人に出来ないなら俺がそれを仲間としてフォローできるぐらいに強くなれと、俺たちはそん
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